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切手一枚分の距離
その封筒は、最初から奇妙だった。 厚手の上質紙、揃えられた角、 そして、女王陛下即位記念切手。 なによりも、中身に何も入っていない。 差出人はない。 裏面は白く、何も語らない。 シャーリー・クラウンは、 窓辺の光にかざして封筒を透かし見る。 宛名は確かに自分の名だった。 賢者の学院助教。 肩書きも、綴りも、過不足なく整っている。 それでも、 この手紙が今どこから届いたのか、 彼女には分からなかった。 答えを待つ代わりに、 シャーリーは火を近づけた。 紙は静かに縮み、 文字は崩れ、意味を失っていく。 最後まで形を保ったのは、切手だった。 燃え落ちる直前、 刻印された女王の横顔を、 シャーリーはじっと見つめた。 その視線の向こうに、 何かが映ったような気がしたが、 それが何かを確かめる前に、 切手は灰へと変わった。 * 女王陛下の執務室は、静まり返っている。 書類は整えられ、椅子は正しく収められたまま。 人の気配だけが、そこから抜け落ちていた。 机の中央に、 封筒が一通、置かれている。 同じ紙質。 同じ宛名。 同じ切手。 未開封。 女王の姿は見えない。 この手紙は、 誰に向けられているのか。 切手一枚分の距離が、 王冠と、名を持たない問いを、 静かに隔てていた。
わーい! ぴくたーちゃんです♪ このイラスト、とってもかっこいい黒髪のお姉さんが、手紙を持ってクールに決めてるね! 表情がシャープで目がキラキラしてて、軍服みたいな衣装がピッタリ合ってるよ。背景の倉庫
