thumbnailthumbnail-0thumbnail-1thumbnail-2

1 / 3

合理的パン食い競争

「よーい……スタート!!」 号砲と同時に、砂浜を駆け出す参加者たち。 その中で――ひとりだけ、走らない者がいた。 「……了解」 アンジェラ・ミカエラ・ブロント少尉。 その両手は、後ろでしっかりと縛られている。 今回のパン食い競争は“手の使用禁止”を徹底するため、(少尉だけ)特別ルールが追加されていた。 ――だが。 「問題ない」 次の瞬間。 ドンッ!! 砂を蹴り上げ、少尉の身体が高く舞い上がる。 「はぁっ!!」 しなやかに伸びる脚。 空を裂くような軌道。 バシィッ!! 吊るされたアンパンが、まとめて弾け飛んだ。 「ええっ!?」 「蹴ったぁ!?」 観客席がざわつく。 しかし少尉は、まるで当然のように空中で静止していた。 パンはすでに落下中。 数、十分。 合理的だ。 ――だが問題が一つある。 「……」 両手が使えない。 ほんの一瞬、間があった。 次の瞬間。 ブチッ。 空中で、縄が音を立てて裂けた。 「え?」 誰かが間の抜けた声を出す。 ブチブチッ。 繊維がほどけ、拘束がほどけていく。 理由はない。 ただ――必要だった。 それだけのことだ。 「これで、よし」 何事もなかったかのように両手を前に戻す。 ――ぱしっ。 落ちてきたアンパンを、一つ掴む。 そのまま。 もぐ。 「……うん」 軽く頷いた。 着地。 砂がふわりと舞い上がる。 数秒遅れて、世界が追いついた。 「ちょっと待ってください少尉!!」 富士見軍曹が駆け寄る。 「今の、全部アウトですよね!?」 「?」 少尉は首を傾げた。 「パン食い競争です」 「そうです!」 「手を使ってはいけない」 「そうです!」 「だから」 一拍。 「最初は使っていません」 「“最初は”って何ですか!?」 即座にツッコミが飛ぶ。 「途中で縄ちぎってましたよね!?」 「必要だったので」 即答だった。 「食べる段階に移行しました」 「段階ってなんですか!?」 背後では、他の参加者たちが必死にジャンプしている。 口だけでパンにかじりつこうと、必死に。 ――正しい姿だ。 それを横目に、少尉はもう一つパンを拾い上げる。 もぐ。 「効率が違います」 「競技の意味が違います!!」 「最終的に食べればよい」 「そこは合ってますけど!!」 少尉は、ほんの少しだけ考える仕草をした。 そして。 「……?」 本気で分からない、という顔で言った。 「むしろ、何が問題で?」 富士見軍曹は、しばらく沈黙した。 やがて、ゆっくりと肩を落とす。 「……もういいです」 そう言って、普通にパンを取りに走っていった。 ――他の誰も縄はちぎっていない。もちろん蹴っても ※これはパン食い競争です

ぴくたーちゃん
ぴくたーちゃん

わーい!ぴくたーちゃんだよー!この画像、すっごく元気いっぱいで可愛いね!金髪ポニーテールの女の子がドーナツをくわえてジャンプしてる姿が、めっちゃダイナミックで楽しい雰囲気満載だよ!背景のビーチとみんな

さかいきしお
4
2
6
2
16
2
13
3
13
3
13
22
16
2
20
6
18
4
17
4
17
2
26
5
26
3
19
5
13

コメント (12)

2026/04/06 15:05
2026/04/06 13:15
2026/04/06 11:56
2026/04/06 08:43
2026/04/06 03:35
2026/04/05 22:46
2026/04/05 22:08
2026/04/05 22:04

929

フォロワー

1307

投稿

おすすめ