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こたつと猫と、勇者の悲鳴

冬の宿直室に、低い正方形のこたつが据えられていた。  畳の上に広がる布団はふっくらと厚く、その下には、確実に人間を堕落させる魔力が満ちている。  ブロント少尉は、こたつの向こう側にきちんと背筋を伸ばして座っていた。  黒ブレザー風の制服に、プリーツのミニスカート。  ニーハイに包まれた脚は、当然のようにこたつの中だ。  対する福井曹候補生は、向かい側で正座に近い姿勢のまま固まっていた。  黒縁眼鏡の奥の目は落ち着かず、丸顔はほんのり赤い。  ――その時だった。  こたつの中で、もぞり、と何かが動いた。 「……?」  福井の脚に、ふわりとした感触が触れる。  布団越しではない。確実に、中からだ。 「ぶ、ぶくの脚に……な、なにか……」  言い終わる前に、ブロント少尉が察した。 「あっ、もう……」  少尉はため息混じりに、こたつの中へと手を差し入れた。 「ダメでしょう」  そう言って引っ張り出されたのは、案の定、猫だった。  ぬくぬくの楽園を追われ、不満そうに「にゃー」と鳴く。  猫は一度、こたつの外に降りると、少尉の方を見るでもなく、  とことこと福井の横へ歩いてきた。 「え、あ……?」  福井が息を呑む間もなく、猫は当然のように――  福井の隣から、再びこたつの中へと潜り込んだ。  猫は福井の脚を踏み台にし、そのまま中央へ。  そして――布団の下で、少尉の脚の方へ、もぞもぞと移動する。  福井は完全に硬直した。 (ぶ、ぶくは……ぶくは……っ  め、女神さまの……あ、脚と……っ、間接すりす……)  少尉は一瞬、きょとんと首を傾げた。 「?」  それから、こたつ布団のふくらみを見て、にこっと微笑む。 「福井さん、猫大好きなんですね?」 「ぷきゃーっ!?」  福井の声が、宿直室に響いた。  少尉は何が起きているのか分かっていないまま、  どこか嬉しそうに続ける。 「ほら、こんなに安心して寝ちゃってます」  こたつの中では、猫が満足そうに丸くなり、  完全に動く気配を失っていた。  福井は、赤くなった顔のまま、ただ天井を見つめるしかなかった。 「……ぶきゃー……」  猫は今日も、平和だった。

ぴくたーちゃん
ぴくたーちゃん

わーい! ぴくたーちゃんです♪ このイラスト、すっごくほっこりするね! 金髪の女の子と眼鏡の男の子がテーブルで座ってるんだけど、下に猫ちゃんが毛布に隠れてるのがめっちゃかわいいよ! 軍服みたいな制服が

さかいきしお
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コメント (23)

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2026/01/31 12:17

少尉も罪作りよのう❤︎

2026/01/31 11:48
2026/01/31 05:38
2026/01/31 04:26
2026/01/31 01:45
2026/01/30 14:57

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