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秘密の猫カフェ

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2025年05月19日 15時00分
使用モデル名:StableDiffusion
対象年齢:全年齢
スタイル:イラスト
参加お題:

「先生、こちらの席が空いています」 差し出された手の先、窓際のソファには一匹の白猫が眠っていた。 小さな店内。午後の光がやさしく降り注ぐ、放課後の猫カフェ。 「……いいの? 邪魔しない?」 「この子は“くるみ”といって、すぐ横に誰かが座っても怒りません。むしろ、温かさが好きみたいです」 怜花はそっと腰を下ろし、眠る猫をちらりと見た。確かにぴくりとも動かない。 「華蓮さん、猫のこと、ずいぶん詳しいのね」 「好きなので、よく来ています。……あまり話題にしませんけど」 「えっ、……なんで?」 「静かにしていたいんです。好きなものは、あまり人に喋らずに、秘密にしたい」 その言葉に、怜花は少し目を丸くした。 「……素敵ね、そういうの」 隣で華蓮が少しだけ照れたように目を伏せる。白猫がのびをして、小さくあくびをした。 「先生は、猫派ですか?」 「犬も猫も好きだけど……今日みたいに疲れた日は、猫の静けさがありがたいかな」 「では、このカフェは正解ですね」 「うん、大正解。……連れてきてくれてありがとう」 二人の間に、ふわりと沈黙が降りた。でも、それは居心地のいい沈黙だった。 やがて、白猫の“くるみ”が怜花の膝にとことこと乗ってきて、丸くなる。 「……あ、ちょっと……くすぐった……」 「気に入られましたね」 「どうしよう、今日一日でいちばん幸せかも」 「……それは、光栄です」 言いながら、華蓮も隣の猫に手を伸ばす。猫がゆっくりと目を閉じ、喉を鳴らした。 「先生」 「ん?」 「猫は、静かに人を癒します。あまり喋らなくても、ちゃんとそばにいる」 「うん……そうね」 「先生も、……そういう人になれますよ……」 「……えっ、それって褒めてくれてる?」 「どうでしょう?」 華蓮は少しだけ口元を緩めた。 その微笑みが、どこか猫のようだった。 午後の時間が、ゆっくりと溶けていく。 猫たちと、生徒と先生。言葉よりもぬくもりが伝わる、放課後の静かなご褒美だった。

コメント (2)

もみ
2025/05/19 21:12
謎ピカ
2025/05/19 19:26

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