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湖畔の夏先取り

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2025年05月07日 17時33分
対象年齢:軽度な性的、流血描写あり
スタイル:イラスト
デイリー入賞 7
ウィークリー入賞 7
参加お題:

湖面に光がきらめく、初夏のような陽気の午後。 澄んだ五月の空、風はやや涼しいが、陽射しはすでに夏の気配を孕んでいた。 湖畔に立つアーゼリンは、赤いマントの裾を軽く揺らしながら空を仰ぐ。 「ふむ……今日は、夏を先取りしたような陽気だな。少し焼いていくか」 何を思ったのか、彼女はマントとその他をするりと脱ぎ――(※人目は?とか突っ込んではいけない)―― そのまま湖面に、水着姿で寝転んだ。 精霊と調和したその身は、揺れる水面にも沈むことなく、まるで透明なベッドに横たわるかのように。 しばらくして、岸に立つシルビアが困惑した様子で呼びかける。 銀髪の少女――シルビアは、涼やかなレースのついたサマードレスに身を包み、白い日傘を掲げて湖畔に立っている。。 真面目な面持ちの大きな瞳はやや垂れて、どこか困ったような表情をしている。 「お母様、そんなところで寝てたら……って、焼きすぎてませんか?」 視線の先、湖面の上――。 そこには、水面に浮かぶように横たわる、長身の女性の姿があった。 銀髪に小麦色の肌。引き締まった体つきに大胆なカットの水着。鋭い目元に反して、顔はなんともボーッとした表情。 「ふむ……湖面が心地よいのだ。焼けるな、今日は……夏の兆しだな」 アーゼリンは、日差しを浴びながらどこか夢心地に呟いた。 「……焼かなくても、もう充分黒いじゃないですか……」 「ふむ、少し焼きすぎてしまった」 (全然変わっていません。お母様……) シルビアは目を伏せ、小さくため息をついた。 やがて、アーゼリンがふと気づく。 「あ……私の服が……」 ぷかぷかと、水面に漂う赤い布。 ――ウォーターウォーキングの魔法は、術者本人を水面に浮かべるが、服の一部や脱いだ物までは考慮していなかったらしい。 「……もう!仕方ないですね。予備のを貸しますけど、これ、私のですからねっ」 そう言って、シルビアが差し出したのは、清楚な白のサマードレス。 着替えたアーゼリンは再び湖面に立ち、風に揺れるドレスをひらりとさせながら、堂々と歩き出す。 ――その姿は、まるで精霊か女神のよう。 ただし、顔はやっぱりどこかボーッとしている。 「……なんだか私の方が母親っぽい……」 シルビアは小声で呟くと、傘を差し直して、ゆっくりと母の後を追った。

さかいきしお

コメント (20)

ガボドゲ
2025/05/10 10:17
早渚 凪
2025/05/08 15:38
五月雨
2025/05/08 14:25
仮免許練習中
2025/05/08 14:17
thi
2025/05/08 14:11
白雀(White sparrow)
2025/05/08 13:17
white-azalea
2025/05/08 12:41
CherryBlossom
2025/05/08 11:35

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