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新年の祭り

「は~い、御利益たっぷりの幸運神様印のカバル焼きだよ~」 この寒空の中、東洋風の薄着で屋台でカバル焼き(焼きそば?)を作っている巫女がいる。 「限定10人様には、ニータちゃん特製のお札と、御祈祷を込めたワインもついちゃうよ。  100ギム!!ちょっと高いけど、御利益は保証するよ~」 言わずと知れた盗賊巫女のダキニラだ。 銀貨10枚、10ギム出せば、結構高めの昼ごはんが食べれるならば、ぼったくりもいいところだ。 と思ったが・・・・・・・ 「むむむ、巫女さまの手料理に手が届かなかった諸兄は、拙僧、チャーリー・ウッドが特別な念を込めたカバル焼きをご賞味下され!!」 100ギムの焼きそばはあっという間に売り切れたようだ。 怪しげな中年盗賊がしゃしゃり出てきてダキニラに代わる。 「こちらはわずか10ギムだが、我が念力が込められている故、幸運邁進間違いなし!!」 なぜか微妙な説得力があるのか、割高な、盗賊神父の怪しげな焼きそばも結構売れている。 そんな様子を (なんつう、恥ずかしい格好だ……。それに、神さんの力、安売りしてんじゃね~よ) リリスは赤面しつつ路地を変えてスルーして通り過ぎた。 その頃…… 「う~ん、リリス様は歌もいいし、ファッションセンスもいいなあ。私も着てみようかな」 喫茶店で、魔法女学院の女学生が、魔道写真を見ながら呟いている。 映っているのは、暗黒神ファラリアのプリーストにして吟遊詩人の、恥ずかしい格好に抵抗があるはずのリリスだ。 そんな写真を手にして楽しそうに微笑んでいるのはかなり派手な娘、インナーカラーを施した青い髪にグラデーションを掛けて、三つ編みにしたうえでサイドテールにしている。 服装も、魔物や魔族を思わせるアクセサリーや小物をぶら下げていて、写真に映っているリリスの服装に似ているかもしれない。 と、そこに。 「お嬢さん、少しよろしいでしょうか」 鎧兜の上に、白いローブを身に着けた一団が現れる。 「そうだけど……、あんたらは?」 将来有望な魔術師であるカタリナは警戒しながら答える。 「カタリナ様ですな。(辺境伯令嬢の)」 小声で付け加えた、神官戦士の集団にカタリナの警戒は強まる。 神官戦士たちは、至高神、ファリアの聖印を身に着けていた。

さかいきしお

コメント (14)

ルノハ
2025年01月07日 13時51分
thi
2025年01月07日 13時49分
猫団子🐈‍⬛🍡
2025年01月07日 11時25分
magic

頂きます😊

2025年01月07日 04時11分
ガボドゲ
2025年01月07日 02時40分
国道23号
2025年01月06日 23時10分
gepaltz
2025年01月06日 22時01分
早渚 凪
2025年01月06日 21時53分

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