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うちゅうじんと戦おう
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「へえ、このモンスター、なかなか強そうね。」 ブロント少尉は、パソコンゲームを物色中だ。 「あら、宇宙人なのね? プレデリアン2? 主人公は女の子なのね?」 ごつくて気持ち悪くも見えるモンスター(宇宙人)に対して、主人公の兵士は女性、というか可愛らしい少女だ。 不思議なことに、モンスターとは絵面が違いアニメ調だ。 なんか、ブロント少尉に似てる? へえ?こんなごついスマートガンを振り回すんだ。 そばにおいてあった、プロップガンのレプリカ(張りぼて)を手に取るブロント少尉。 「おっ、お客……、さま?」 販促用のポップだったので店員が即座に注意しようとするが。 頭にはてなマークを浮かべて言葉を飲み込む。 「へえ~、わざわざモデル雇ってるんだ……」 「って、コスプレヤ~じゃね。ていうかプロ?」 「目線いいですか~」 店内のキモオタたちが寄ってくる。 プルルル!! 「あっ、あら、いけない!!非常収集?」 キモオタたちがぎょっとなるが……。 「市ヶ谷まで15分なら余裕ね!!」 プロップガンを放り出して、ミニスカートを翻して、外階段の4階から飛び降りるブロント少尉を見て (えっ、まっ、まさか・・・・・・、本物?) キモオタたちの疑問に答えられる物はいなかった。