初めて

アーゼリン少尉にとって、非常に大きな試練に立たされています。 https://suno.com/song/f57f6d43-d92d-46dd-b783-abbc07fee1f1?sh=mVKyv5CDno7MBXrK ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「あいつらは嫌な奴だった！！ いっつも私の事を馬鹿にして！！ 子ども扱いして！！ 言う事聞かなくて！！ 悪さをばっかりして！！」 「少尉」 「だけど、あいつらは、私の！！ 私の部下だったんだ！！」 「少尉・・・・・・」 「だけど！！死んだらだめだろう！！ 生きていたら何やっても許せなかったけど！！ 死んじまったら許すしかないじゃないか！！」 「少尉！！！！」 デリシア軍曹は、大きな声でアーゼリン少尉の錯乱した声を遮った。 「まず食事をとりなさい。食べることは生きることです。 生きている者しか食べることはできないんです、 あなたが食べないと、あなたの部下も食べることができません！！」 デリシア軍曹は、食事のトレーをアーゼリン少尉に押し付けた。 「ああ。そうだな・・・・・・」 少尉が食べ始めたので、軍曹は、安心したそぶりを見せたが、なおも側に佇んでいる。 「軍曹、少し泣いていいか……」 「歌にしてください。聞きますよ……」 アーゼリンがリュートを手して歌ったのは・・・・・・。 「沈む陽に祈る」 沈む陽が染めた大地 君の影が そこにある 名を呼べば 消えそうで 指先さえ 震えてた さよならなんて 言えないよ まだ君の声が聞こえる 風になって 夢になって 私を ここに繋いでよ 肩を並べ 笑った日 今は遠く 霞んでく 銃を抱いた 小さな手 何を守れたのだろう さよならなんて 言えないよ まだ君の夢を見てる 星になって 風になって 明日を 照らしてくれるの？ 空を見上げ 誓うのは ただ生き抜く それだけで 君がいた この世界を 強く歩いていくから さよならじゃない いつかまた きっと君に会えるから 風に乗って 光になって 私を そっと守ってよ