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楽しいかくれんぼ
「ふははははは、シルビア、どこに隠れているかわかるまい!!」 森の中、アーゼリンの哄笑が響き渡る。 インビジビリティーの魔法で姿を消しているようだ。 ご丁寧に音声まで、ウィンドボイスの魔法で違う位置から聞こえるようにしている。 「はははは、いかに准導師とはいえこの私に魔法を撃つことなど不可能」 『センスマジック』 (そこね・・・・・・) 「マナよ、敵を打つ刃となれ『ライトニング』」 稲妻が走り……。 「あっ、あちち、シルビア何をする?」 頭を掻きながら出てくるアーゼリン。 豊かな銀髪が逆立ち、少し放電しているらしい。 「ずるいぞ。しっかり姿を消して声もごまかしたのに」 「悔しかったら、古代語魔法覚えてください。」 「むっ、今度は私が追跡役だな。 魔法無しでも見つけてやるから覚悟しろ。」 少しむくれた顔つきで答えるアーゼリン ・・・・・・ その通りになった・・・・・・。