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綿あめで対決
勝手ながら、みやびさまのところの、きつね巫女様と勝手ながらコラボさせていただきました。 問題があるようならば削除いたします。 https://www.aipictors.com/posts/541321 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「は~い。美味しいふわふわの綿あめ!!食べるとあまりの美味しさに、七色の虹が見えるぐらいお空に飛んじゃうよ~。 たったの10ギム!! 当たりが出れば、あと一本サービス!! 大当たりが出たら、お狐さん印の、幸運たっぷりの飴ちゃん小瓶を上げるよ~。 あたしはこう見えて、ほんとの巫女さんだから、しっかり御利益をこめているよ~」 今日も今日とて、侵略的屋台進出にいそしむ、ダキニラである。 一番寒い季節にもかかわらず、肌もあらわで、肩や太もも丸出しの巫女もどきの法被姿だ。 とそこに。 「おう、盗賊巫女さんよ。あんまちょーしのってんじゃね~ぞ」 いかにも柄が悪そうな、神社を縄張りとするヤクザ共がやってくる。 「えっ、ちゃんと”ナシ”は付けているはずだよ」 ダキニラの度重なる、シマ荒らし的な活動に、ブチ切れたヤクザたちが、ダキニラ所属の盗賊ギルト(新聞社)にねじ込んだのだが。 ショバ代を払うと、新聞社があっさり言ったので、ヤクザ側もそれ以上強く出れなかった。 ダキニラが、幸運神の神官であることは確かなので、下手にさわると祟りがある(とヤクザは考える)かもしれないのだ。 「出店のナシはついたが、ふざけた真似しやがったら、叩き出せねえわけじゃね~ぞ」 「それともなんだ?そんななりしやがって。てめんとこの、御宗旨じゃ、巫女様が売るのは飴だけじゃね~のか?」 そこでヤクザ共はにやりと好色で下種な含み笑いを浮かべる。 「あんだって?」 ダキニラの目がすっと細まった。 とそこに・・・・・・. 「喧嘩はいけませ~ん」 鈴を鳴らすような声で制止がはいった。 狐耳で金髪の、清楚な巫女服に身を包んだ巫女さまだ。 狐の獣人の神官という点では一致するが、その雰囲気と物腰はダキニラとは似ても似つかない。 「みっ、巫女様、このインチキ巫女が」 「あっ、巫女様、綿あめどうですか。美味しいよ」 ヤクザが、ほのかに顔を赤らめて、狐巫女さまに釈明するのを遮るように、ダキニラが綿あめを差し出す。 「ありがとうございます」 狐巫女さまは、ほんわかとほほ笑むと、嬉しそうに綿あめをうけとる。 だけど。 「幸運神の巫女様?そんなに肌を出されていると、お風邪を召しますよ」 「えっ、そっ、そうだね・・・・・・」 諭すように言われたダキニラは、顔を赤らめると上着を羽織るのだった。