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閃光のミラージュ 番外編【断ち切る銀の記憶】
鏡の前に立つ彼女は、かつての自分を静かに見つめていた。 長く美しい銀の髪――それは過去の象徴であり、同時に弱さでもあった。 劉妃はゆっくりとハサミを握りしめる。 任務に私情は不要。名も、姿も、すべてを捨てる覚悟は、すでに決まっている。 一瞬の躊躇。 だが次の瞬間、鋭い刃が迷いを断ち切る。 舞い落ちる銀の髪は、彼女の過去そのもの。 優しさも、未練も、すべてを切り捨て――新たな“顔”へと生まれ変わる。 それでも、その瞳の奥に宿る光だけは消えない。 愛した記憶も、失った痛みも、すべてを抱えたまま―― 彼女は再び、影の世界へと歩み出す。
