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【R-18】透けて見えない心の内側
●鈴白家・瑞葵の寝室 「おい瑞葵、何してる」 「あ、おねーちゃん」 畳んだ洗濯物を持って妹の部屋を訪ねた私が見たのは、ショーツ一枚の上に透明なレインコートを羽織っただけの破廉恥極まりない格好の瑞葵だった。 「バレンタインの時の事をもう忘れたか・・・」 あの時も裸にチョコレート塗ってまんまと風邪引いたくせに。 「ち、違うよ!これは凪さんに見せるつもりでやってるんじゃなくて!も、もしこの格好で夜の町とか歩いたらどうなっちゃうかなっていう妄想をしてただけで・・・」 「そうなの?じゃあいいか・・・ってなるわけねーだろ!」 むしろなお悪い!露出狂かよ! 「あー!いつから私の妹はこんなヘンタイになっちゃったんだ!?早渚さんのせいか!?」 「そ、それは・・・違うとも言い切れないような」 明らかにこの一年でダメな方に向かってる。これはもう早渚さんに責任取ってもらうしかないな。 「瑞葵、あんたそろそろ本当に早渚さんとの関係を真剣に考えた方がいいって。男女の仲になるつもりがないなら性的な事は控えなさい。早渚さんだって未婚の男性なんだからさ、あんまり変なアプローチしてると本当に襲われちゃうよ」 「・・・はぁい」 あんまり分かって無さそうだな。私はアルバムを引っ張り出してきて、子供の頃の瑞葵の写真からレインコートを着てる奴を選び出した。 「ほら、こういうのなら見せてもいいから。早渚さんがロリコンかどうかは知らんけど、少なくとも貧乳派ではあるって言うなら否定的には見ないでしょ」 「だ、だからそもそもこの格好は凪さんには見せないよぉ!だ、だってこんな格好見られたら絶対写真撮られちゃうもん。そんなの恥ずかしい・・・」 「一緒に風呂入っておいて何をいまさら」 「だってだって、裸見られるのと裸の写真撮られるのは違うじゃん!見られるのはその場だけだけど、写真撮られるって事は、私の知らないところで凪さんがいつでも私の裸を見られるって事で・・・想像しただけでドキドキして心臓破裂しちゃいそう・・・♡」 くっそ面倒臭い性癖に目覚めやがって。こりゃやっぱり他の男の人じゃダメだな。 「とりあえず早渚さんには私から『瑞葵を嫁にもらってください』ってメール入れとくわ」 「や、やー!なんでそういう事しようとするの、おねーちゃんのばかぁ!」 「何が馬鹿だ。いつまでも進展しないからでしょ」 「だって凪さんの事好きなのかどうか自分でも分かんないんだもん!」 馬鹿はどっちだ。そこまで意識してる相手の事好きじゃないとかあるか。・・・何とかして自覚させないとな。このままじゃ瑞葵も早渚さんも不幸になるわこれ。 「はいはい、分かったから。じゃあとりあえず今後は変なアピール考えないようにね」 さて、作戦考えないとな。何かいいイベントでもあればいいんだけど。 ●早渚家・リビング 「そういう事があったので、凪さんには申し訳ないんですがちょっとえっちなアプローチは控えめにしようかなって」 「うん、それがいいね。いや私が言うのもアレだけど、瑞葵ちゃんには自分を大切にしてほしいし」 しかし、裸に透明レインコートかぁ・・・確かに目の前にいたら撮ってしまいそうだ。いやそれどころか場合によっては押し倒してるかも。 「普通の範囲で仲良くする分には、いくらでも大丈夫だからさ。私にしてほしい事とか一緒にやってみたい事があったら、遠慮なく言ってみてね」 「ふふ、そうですね。分かりました、これからもよろしくお願いします、凪さん♪」 ・・・うーん、私の自惚れじゃなければやっぱり瑞葵ちゃん、私の事好きなように見えるけど。それ言って間違ってたら超恥ずかしいし、瑞葵ちゃんのペースに合わせておこう。
