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テロリン騒動の顛末

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2025年03月17日 15時00分
使用モデル名:animagine-xl-3.0
対象年齢:軽度な性的、流血描写あり
スタイル:イラスト

幽魅を連れ戻した翌日の夕方、江楠さんが事の次第を報告しに来ていました。どうやら向こうも片付いたようです。江楠さんは私の顔を見るなりにやりと笑いました。 「その顔じゃあ上手くいったようだねェ?やるじゃないか色男」 「からかわないで下さい。それより、聞きたい事が。紅の事とシリアちゃんの事です。まず、紅はどうなったんですか?」 昨日の夕方、爆発音がしていた事から考えて何も無かったとは思えない。 「結論から言うと、奴は深手を負ってこの町から出て行った。あれじゃあしばらく動けないだろう」 「紅が深手を?一体何をしたんです」 「順を追って話すぞ。まず、工作員共から聞き出したアジトを江楠組の精鋭で囲んだ。出口が二つしかない寂れた酒場でね、包囲は容易だったよ。ただ、紅はさすがに戦い慣れている事もあり、荒事に慣れていたうちの組も負傷者が続出した。その内に紅は包囲を突破し、店外に逃げ出した。そこに今度は遠距離から金剛院メイド部隊の狙撃が襲い掛かった」 狙撃って、いいのかそれ?金剛院のメイドさんって銃の所持許可とか持ってない一般人扱いのはずなんだけど。 「まあ、そこは警察を黙らせたに決まってるだろ。テロリストを倒してくれるなら多少の違法行為は目を瞑る、というようにしてくれたさ。まあそれでも紅は仕留められなかったがね。奴ときたら殺気に対して異様に鋭敏でねェ、狙撃の軌道を未来予知したかのようにかわすんだこれが。ところが、そんな紅を取り押さえてくれた者がいた」 「え!?そんな命知らずな!誰ですかそれは」 「君が仲良くしていたメイドロボットだ。確か君は『コマメちゃん』と呼んでいたかな。あれはロボットだから殺気など放たないし、それで紅も調子が狂ったのかも知れない。傍らを通り抜けようとしてがっちりホールドされたんだ。だが紅もさすがに無抵抗じゃない。上手くロボットを狙撃からの盾にするように立ち回り、追撃を許さなかった」 コマメちゃん、ああ見えて機械だから力も強いし紅でも簡単には振りほどけなかっただろう。金属の身体にはナイフとかも通じなかっただろうし、それでもたついているところを何とかしたのかな。 「そこで紅は捨て身の手段として、自分ごとロボットを爆破して拘束を逃れ、重傷を負いながらも下水道に逃亡。その後の調査で、町外れのマンホールから紅の血液が検出されてねェ。近くにあった痕跡から、そこから車を使って町の外に移動したと見られる。現在は警察に追跡を任せているが、見つかるかは分からんねェ。何せ今までも何度も取り逃がしてるんだ」 「待って待って待って下さい。コマメちゃん爆破されたんですか!?」 「ああ。あのロボットは億単位のコストがかかっていたようなんだがねェ、修復不能にされた。データはバックアップがあったので、早渚君と過ごして学習した内容は無事なようだが、新しいボディを作るのにまたコストがかさむんだろうねェ」 ああ・・・コマメちゃんがロボットで良かったと思う反面、晶さんが気の毒になりました。数億円がパーになったのはショックが大きそうだ。 「まあともかく、そんな訳で紅に関してはもう心配ないだろう。とりあえずこの町には平和が戻ったと言ってもいい」 「それに関しては安心しました。でも、シリアちゃんが・・・」 「私がどうかしたの、カメラマンさん」 涼やかな声が聞こえて振り向くと、何と死んだはずのシリアちゃんがそこに立っているではありませんか!・・・いや、もしかしてこれは幽魅と同じようにシリアちゃんの幽霊か。 「シリアちゃん・・・ごめん、私を庇って死んじゃったんだよね。本当にごめん」 私はそっとシリアちゃんの手を取ります。いつも大鎌を握っているせいか、少しタコが出来たその冷たい手。次いで頬に手を添えると、手よりは少し暖かく、すべすべした感触。 「・・・あれ?」 暖かい?私はシリアちゃんの身体をぺたぺた触っていきます。頭、肩、太ももにお尻、お腹、両胸。全部ちゃんと体温と感触がある。 「・・・カメラマンさん?痴漢の現行犯で切り殺されたいのかしら?」 その冷たすぎる声に、私は慌ててシリアちゃんの胸を揉んでいた両手を離しました。頭の中は混乱一色です。 「か、幽魅からシリアちゃんが死んだって聞いたんだけど・・・生きてる、よね?」 「ええ、ちゃんと生きてるわよ?さんざん触って確かめてくれた通りね・・・!」 やばい、過去一怒ってる。ガチの殺人鬼を怒らせてしまった。 「ごめん、本当にごめん!で、でもどうして生きてるの!?紅に爆弾でやられたって聞いてたんだ、だからシリアちゃん死んじゃったって思ってて!」 「私のマントはね、分かりやすく言うと『魔法のマント』でね。色んなものを収納できるのよ。爆発の瞬間、私は自分自身をマントに収納して無傷で逃げおおせたってわけ」 「そ、そうなんだ?とにかく、生きてて良かった」 「良かったで済まさないで。後できっちり痴漢行為のツケは返してもらうから」 そう言うとシリアちゃんは、江楠さんに向き直ります。 「ねぇ、紅がいなくなったなら先輩をこの町に呼び戻しても安全かしら?」 「えっ!?」 江楠さんが珍しく動揺した素振りを見せます。それを見たシリアちゃんは怪訝な顔。 「何、どうしたの」 「い、いやぁ・・・もうちょっと様子を見た方が」 しどろもどろな江楠さんにシリアちゃんが詰め寄ります。 「何を隠してる」 「あー・・・ちょっと言いづらいんだがねェ。卜部君、実家の諏訪に帰ってるだろ。その時に、幼馴染の女の子と再会してねェ。お互い懐かしさに話が弾み、その子の家で宅飲みして・・・まぁ、何だ。一夜の過ちが起きた」 凍り付く場の空気。え、それはつまりシリアちゃん、先輩を取られたって事じゃ。 「まぁその子にはもう別に彼氏がいるようだから卜部君に乗り換えようって訳じゃないみたいだしねェ酒の勢いって事もあるんだし許してやっちゃどうかねェ」 江楠さん超早口だ。気持ちは分かる、今のシリアちゃん後ろ姿だけでも怖いもん。 「・・・う~っ、先輩のバカーッ!私がせっかく逃がしてあげたのにその隙に女と寝たとか何なのもう!?しかも私とも宅飲みしたのにその時は手出ししないで寝落ちしておいてこれか!?もうホントにやだ、先輩がその気なら私だって浮気してやるんだから!カメラマンさん、早速さっきのツケを返して!私とホテル行くわよ!」 「えっ」 何か急に矛先がこっち向いた!しかもホテルって、まさかそういう事!? 「だ、駄目だよシリアちゃんそんなヤケクソの勢いで!」 「・・・今度は合意の上で触れるけど?」 そう言うとシリアちゃんは両胸を持ち上げて見せます。私は少しの沈黙の後、一万円札を取り出して玄葉に差し出します。 「遅くなるかも知れないから、今日の夕飯はこれで出前でも取っておいて」 「お兄最低。それはホテル代の足しにしたら?」 玄葉はお金を受け取らず、乱暴な足取りで出て行ってしまいました。江楠さんも呆れ顔です。 「君、意外と節操ないんだねェ」 「違いますよ、シリアちゃんとはちょっと人目の無い所で話したい事があったから!」 「ぐだぐだうるさい、さっさと行くわよ!」 私は涙目のシリアちゃんに引きずられて、言い訳の暇もなくラブホテルに連行されたのでした。

コメント (7)

thi

コマメちゃんがパワーアップして帰ってきてくれるのを期待しています

2025/03/19 13:19

早渚 凪

元々家事用ロボットなので、パワーアップするとしたら内面になりますね。・・・もしくはバッテリーを柔らかくするとか

2025/03/19 22:16

Jutaro009
2025/03/18 13:30

早渚 凪

2025/03/18 15:12

五月雨

時間停止機能付いてたらアウトでしたわね!

2025/03/18 12:24

早渚 凪

『クトゥルフ神話』と『オーバーテクノロジー』、『幽霊』とか割と何でもありになってきてる凪の周りですが、流石に時間停止はちょっと・・・もし時間停止を出すならミリシラ様サイドの話になるかなと思いますね

2025/03/18 15:12

水戸ねばる

コマメちゃん、活躍したのに

2025/03/18 04:58

早渚 凪

凪「相手が最悪でしたからね。普通の人が取り押さえてたら死んでたと思いますし、そう考えるとこれはコマメちゃんにしか出来ない偉大な働きだったんじゃないかと」 晶「あの子のボディを博士に再発注しないといけませんわね・・・さすがに堪えましたわ」

2025/03/18 15:09

サントリナ
2025/03/18 03:08

早渚 凪

2025/03/18 15:07

もみ

このエロカメラマンめ...

2025/03/17 21:58

早渚 凪

凪「最初は本当に心配して手を伸ばしたんですよ。でも何か途中から混乱が勝りまして、つい」 シリア「ついで済んだら警察いらないのよね。殺人鬼に言われたくないだろうけど」

2025/03/18 15:07

白雀(White sparrow)

うむ。胸は百歩譲って心臓を動いてるのの確認に必要だといえなくもないが,尻を触る必要は無いよなエロカメラマンさん!

2025/03/17 21:43

早渚 凪

凪「いやぁ、つい幽魅を触る時のノリでやっちゃいましたね」 玄葉「そもそも幽魅さん相手だとしても距離感おかしいけどね。すり抜けるからって触っていい事にはならないわよ」

2025/03/18 15:05

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2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。 全年齢~R15を中心に投稿します。現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っています。 ストーリー性重視派のため、キャプションが偏執的かと思いますがご容赦願います。

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