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【ジャージ姿】魔法が使えない!?マジカヨ大ピンチ!

「ジャー!ジ」 「フフフ、行きなさい!熱血体育蛇怪人『スポコンダ』よ!」 今日もバラバラヴァーが昼休みの学校に現れて、怪物を差し向けて来たよ!・・・今更だけど、うちの学校って校庭が広くって戦いやすいんだよね。学校にいる時なら出動する手間もないし、誰かに変身するところと解除するところを見られさえしなければすごくやりやすい。 「今日のスポコンダは一筋縄では行かなくてよ!あなたたちマジカヨの弱点をしっかりリサーチしたんだから!」 「弱点だァ?ハッ、面白ぇじゃねーか。ジャージを着ただけの蛇人間に何が出来るってんだ?」 うん、ロジカルの言う通り外見は確かにそうとしか見えないよね。持ってる木刀に秘密があったりするのかな。 「単なる力押しではワレに勝てぬ事はうぬらが一番良く知っておろう」 「そうね、確かに単なる力押しでは勝てないわ。だからこうするのよ!」 スポコンダが口を大きく開けて、喉の奥からホイッスルみたいな変な音を出した。途端に、私たちの格好がジャージ姿に変わっちゃった! 「・・・オイ、何だこりゃ」 「フフフ、スポコンダは私のコレクションの『アナコンダ』とたまたまこの学校にあった『時代遅れの熱血体育教師が着ていたジャージ』を合体させて作った怪物よ。その体育教師のパワーで体育に不適切な格好の相手を強制的に正しい服装にしてしまうの!」 そ、それで魔法少女のコスチュームからジャージになっちゃったんだ! 「ふん、そのような事でワレの力にいささかの衰えもありはせぬぞ」 フィジカルがボキボキと拳を鳴らして進み出て・・・ぽん、と音がして朝霞ちゃんに戻った。 「ふ、ふぇえ・・・!?変身が解けちゃった・・・!」 そんな!まだ時間切れになるようなタイミングじゃないのに! 「あ、朝霞ちゃん顔隠して!正体バレちゃうよ!」 私の言葉に朝霞ちゃんは慌てて腕で顔を覆ってとてとて小走りで隅っこの方に走っていった。私はスポコンダに手の平を向けて魔力砲を撃とうとしたんだけど。 「で、出ない!?魔法が使えない!」 「何だと!?・・・チッ、オレもだ!まさか、これって変身の強制解除なのか!?」 「フフフ、理解が早いわね。さすがに変身解除とは行かないけど、スポコンダは特別な周波数の音を聞かせる事で相手の変身を別物に変えてしまうの!あなたたちはいわば、魔法少女ではなくスポーツ少女に変身したのと同じ。スポーツ少女になっただけのあなたたちには魔法の力は当然無いのよ!」 高らかにバラバラヴァーが笑う。って事は正体を隠す魔法も効いてないって事だから、今の私たちも顔を見られたら危ない! 「クソが!花畑、顔隠せ!」 「うん!」 さっと顔をガードした私達だったけど、じりじりとスポコンダは木刀を構えて近づいてくる。 「あなたたちマジカヨの弱点・・・それは魔法少女に変身できなければただの子供という事よ。そしてもう一つ、教師という目上の存在からのプレッシャーにも弱いはず。さあスポコンダ、マジカヨがボロ雑巾になるまで木刀で殴って熱血指導しておやりなさい!」 「ジャー!ジ」 まずい、魔法少女に変身してない時の体で怪物に殴られたら大怪我じゃ済まないよ!逃げなきゃ。でも逃げたら他の生徒が危ない目に・・・!どうしよう、どうしたら! 「体罰とはなんて古臭いのかしら」 涼やかな声と共に、スポコンダの木刀が弾き飛ばされた。うろたえるスポコンダとバラバラヴァー。 「紫天を駆ける影一つ、マジカヨクリティカル。主命の為に舞い忍ぶ」 クリティカルがいつの間にかそこにいた。私達を助けてくれたみたい。 「くっ、現れたわねマジカヨクリティカル!私の邪魔をしたりマジカヨを攻撃したり、何がしたいのか分からない奴は計算しづらくて嫌いよ!というか忍者みたいな奴に古臭いとか言われたくないわね!」 「ジャー!ジ」 スポコンダが口を大きく開けた。またあのホイッスル音攻撃が来る! 「クリティカル、危ない!」 「平気よ」 ホイッスルみたいな音が周囲に響く。だけどクリティカルの姿は変わらな・・・いや、ふっと消えちゃった! 「馬鹿な、消えたですって!?」 「消えたんじゃねェ、ありゃ残像だ!」 また突然に、クリティカルが目の前に現れた。これって目にも映らないくらい高速で移動したって事!? 「その攻撃は、特定の周波数の音を聞かせる事で初めて有効になるんでしょう?だったら話は簡単、素早く動いて意図的にドップラー効果を起こせばいい。そうすれば聞こえる音も変わってしまうのよ」 「何ですってぇ!?」 バラバラヴァーがショックを受けてる内に、もうクリティカルは決め技の態勢に入っていた。 「クリティカル・フェイタルスタブ!」 一瞬で間合いを詰めたクリティカル。そのナイフが、正確にスポコンダの心臓を貫いていた。 「ジャー!ジ・・・!?」 くたびれた緑色のジャージだけを残して、スポコンダは爆発して消滅しちゃった。 「キーッ!覚えてなさいマジカヨ達!次はもっと強力な怪物を作ってやるわ!」 バラバラヴァーはいつものように転移魔法で逃げちゃった。 「ありがとうクリティカル、助けられちゃったね」 「お礼を言う暇があるのなら、早く退散したらどうかしら。正体がバレても知らないわよ」 そう言ってクリティカルはまた消えちゃった。 「オイ花畑、さっさとずらかるぜ。黄場もいつまで隠れてやがる、次体育なんだぞ!人一倍準備の遅えオメーを待ってたらオレたちも遅刻しちまうじゃねーか!」 美空ちゃんが朝霞ちゃんの手を引っ張って校舎に走っていく。私も遅れないようにしなきゃ。変身解除をどうすればいいのかちょっと考えたけど、普通に解除したらジャージ姿から制服に戻れた。その後更衣室に行って、今度は学校指定のジャージに着替える。ジャージから制服になってまたジャージに着替えるなんて、何か変な感じ。 「あら、遅かったわね」 私たちが遅れて授業に合流すると、バスケットボールを持った菫ちゃんが待ってた。他の皆も何だかばらばらにやりたい事をしてる。どうしたんだろ。 「今日の授業は、それぞれ自由に体を動かしての自習になったのよ。何でも先生のお気に入りの緑色のジャージが何者かに盗まれたんですって」 緑色のジャージ?・・・あっ、それってもしかして。 「そーいや、体育の褪垣(あせかき)は熱血野郎だったなぁ」 「え?熱血とジャージ盗難に何の関係があるのかしら?・・・まあいいわ、花畑さん、理久津さん、黄場さん。こっちでバスケしましょう。もちろん、黄場さんは無理し過ぎないようにね」 私たちは菫ちゃんのグループと一緒にバスケをする事にして、その輪の中に入っていった。 ちなみに褪垣先生のジャージは本人の手に戻ったんだけど、ナイフで刺したみたいな裂け目が入ってて先生が大分落ち込んでたよ。

コメント (11)

ucchie2772
2025/06/02 16:40
thi

木刀が警策に見えたので、「魔界復活」を思い出してしまいました (たぶん知らないゲームです、すみません😅) ドップラー効果で無力化される怪人、面白かったです

2025/06/02 14:21
さかいきしお
2025/06/02 14:16
うろんうろん -uron uron-

スポコンダの顔コワいニャ~(TOT)

2025/06/02 12:55
五月雨

ほげー♪ジャー!なかったですわ!

2025/06/02 12:40
サントリナ
2025/06/02 03:04

早渚 凪

2025/06/02 11:07

ぷらゔぁ

「ジャー!ジ」で笑う🤣 異様に似合いますねトカゲ人間にジャージ🤔

2025/06/02 01:09

早渚 凪

この鳴き声は「蛇(ジャ)+シャー(蛇の鳴き声)+ジャージ」で構成されてます。最後にオマケのように「ジ」を付ける方が印象的かなと思ってこうしました。 蛇頭の人間にジャージを着せるのは中々大変でした。蛇っぽい顔の人間ができたり、男って指定してるのに巨乳だったりして、いくつものモデルを渡り歩きました。

2025/06/02 11:07

白雀(White sparrow)
2025/06/01 22:01

早渚 凪

2025/06/02 11:04

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2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。 全年齢~R15を中心に投稿します。現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っています。 ストーリー性重視派のため、キャプションが偏執的かと思いますがご容赦願います。

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