絶景ブランコ/スマホ壁紙アーカイブ
【絶景ブランコ】 雲は海になり、山は島のように浮かび、 空は夕陽に染まって、黄金の詩を奏でていた。 崖の端に吊られた、ひとつのブランコ。 誰かが夢の続きを結んだ場所。 少女がそっと腰を下ろす。 風がやさしく頬を撫で、心の奥に眠る願いを呼び起こす。 ひと揺れ、ふた揺れ。 地上の声はもう届かず、彼女は空と語り始める。 「悲しみは、風にほどけて」 「迷いは、雲にまかせて」 「私は、私のままで、飛んでゆく」 ブランコは舞う。太陽へ、夢の先へ。 見上げる者には見えない世界を彼女は知っている。 それは心が最も自由になる場所。 空とつながるたったひとつの席──。