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音のない丘/スマホ壁紙アーカイブ
【音のない丘】 丘の上には、 誰が建てたとも知れない大きな文字があった。 五つの文字を端から読むのが、 幼い頃の私の得意技だった。 久しぶりに訪れると、 真ん中の文字に鳥が一羽とまっていた。 鞄から携帯を取り出しかけ、 そのまま手を戻した。 写真を撮れば、 すぐに誰かへ送りたくなる。 今日はまだ、 ここに着いたことを知らせずにいたかった。 文字の影に腰を下ろすと、 地面には昼のぬくもりが残っていた。 鳥がこちらへ首を傾けた。 私も少し首を傾けた。 遠くの山の端へ日が近づいても、 互いに次の動きを急がなかった。
