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迷い込んだ文字の街/スマホ壁紙アーカイブ
【迷い込んだ文字の街】 矢印を三つ辿ったところで、 さっきと同じ階段に出た。 壁に印をつけようと鉛筆を取り出すと、 足元の道がわずかに伸びた。 試しに一本線を引く。 向こうの壁に、 細い通路が開いた。 この街では、 書いたものが道になるらしい。 私は手帳を広げ、 帰りたい場所の名前を書こうとした。 けれど最初の一文字で手が止まった。 駅でも家でもなく、 ずっと行ってみたかった海辺の町が浮かんだ。 その名前を書き終えると、 黄色い壁の奥で波の音がした。 矢印は相変わらず、 反対を指していた。 私は手帳を閉じ、 潮の匂いがする階段を降りた。
