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白い息(放射能)を吐くゴジラと隊員やエルフたち

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2025年02月17日 16時10分
使用モデル名:CustomModel(その他)
対象年齢:軽度な性的、流血描写あり
スタイル:リアル
参加お題:

※1 白い息(放射能)を吐くゴジラを発見して通報しているウルトラ警備隊員 ※2 ゴジラと戦うエルフの戦士 ※3 戦って仲良くなったエルフとゴジラ 蒼氷の夜に紡がれる無窮の交響 深夜の東京タワー周辺に、突如としてゴジラの雄叫びが響き渡った。暗い夜空を割って飛び出た巨体は、白い息をあたりに吐き散らしながら、まるで雪崩のようにゆさゆさと街を進み始める。地面を揺るがす咆哮に驚いた群衆が悲鳴をあげ、「助けてウルトラマン!」と声を揃えた。やがてウルトラ警備隊が駆けつけ、いそいそとウルトラマンを呼び出す。しかし――。 「え、ウルトラマン、あっさりやられたじゃん?」  東京タワーの影でそんな呑気な声を上げるのは、長い銀髪とエルフ耳を持つ女戦士、アルフィリーネ・ヴェルリアである。誰もが神秘的な容姿に目を奪われるが、その言動はどこかマイペースで、しかもどこか憎めない雰囲気を漂わせている。  「ま、仕方ないね。いざとなれば私が出るしかないか~。ウルトラマンは正義の象徴だよ。恋と一緒だな」  と、彼女は短い呪文らしき言葉を口中で転がして、虹色の魔法陣を一瞬だけ足元に展開する。そして地響きの中、疲弊したウルトラマンを横目に見ながら、ずいっとゴジラの前へ歩み寄る。 ゴジラは口から吐く白い息の勢いをさらに増し、アルフィリーネに対抗しようとする。だが、彼女はエルフらしい身のこなしでひらりひらりと威力をいなしつつ、鮮やかな剣さばきを披露した。鋭い剣閃は夜の闇を鮮烈に切り裂き、ゴジラも予想外の強さにひとまず後退する。しかし、それでもゴジラの圧倒的なパワーは侮れない。渾身の尻尾アタックがタワーをかすめ、鉄骨が軋みをあげた。 「ちょっとゴジラさん! 東京タワー折れたら大変でしょうが!」  アルフィリーネが剣を振るうたび、ゴジラは火花を散らすかのように息を吐き、互いに一進一退の攻防を繰り返す。街を走る悲鳴とサイレンの音は、まるで大合唱のようだ。そこへ息も絶え絶えのウルトラマンが再度飛び込もうとするが、またしてもあっさり弾き飛ばされてしまった。 「ウルトラマン、あなたは少し休んでなさいってば。冗談、顔だけにしろよ」  そうアルフィリーネがぷいっと言い放つと、ウルトラマンはなぜかしょんぼりと退却していった。これにはウルトラ警備隊も苦笑を隠せない。誰が見てもゴジラとの一騎打ちはアルフィリーネに一任するしかない状況だ。鋼鉄のジャングルと化した夜の街を舞台に、エルフと怪獣の奇妙な激戦が何度も繰り返される。 やがて、アルフィリーネは渾身の突きでゴジラの意識を一瞬飛ばしかけるが、同時にゴジラの爪もアルフィリーネを掠める。二人は文字通り痛み分けの状態になり、ほどなくカツン、と地面に武器を落としたアルフィリーネが息を切らして言った。  「ふん、今日はこのへんにしとくか。もう朝が近いしね。引き分けということでどう?」  ゴジラも大声で唸るが、どうやら承諾の合図らしく動きを止める。こうして世紀の対決はあっけなく終戦を迎えたのだった。 ――そして、その数時間後。アルフィリーネとゴジラは、なぜか居酒屋のカウンターに並んで座っていた。周囲の客は初めこそ二度見三度見していたが、次第に慣れたのか、乾杯の琥珀色に浮かぶ泡を楽しむばかりである。日本の飲み屋というのは不思議と懐が深い。  「いやー、ゴジラさんも大変ですね。東京タワー相手だと疲れるでしょ」  「グオオ(いやいやエルフさんこそ。剣の扱いが派手でビックリしましたよ)」  お互いにビールジョッキを注ぎ合う姿は、週末の会社員同士と大差ない光景だ。ウルトラ警備隊やウルトラマンも混ざって、ちゃっかりテーブル席でカンパイしている。誰もが夜を楽しみ始めるころ、アルフィリーネは思い出したようにスマートフォンを取り出した。  「そうだ、ゴジラさん! ライン交換しよ! 今度はもうちょっとちゃんと決着つけたいし」  ゴジラは巨大な爪先を気遣いながら、器用にQRコードを読み取る。こうしてエルフと怪獣の奇妙な友情が芽生えたのだった。 飲み会が終わり、アルフィリーネはふらりと店を出る。ゴジラをはじめ、ウルトラマンや警備隊員たちそれぞれがそれぞれの道を帰っていく。その姿は、まるで劇が終わり舞台をあとにする役者たちのようだ。 ここからは深夜の帳を抱く街の息遣いを耳にしながら、お送りいたしましょう。雲を切り裂く風は深い群青の空へと昇り、まるで星の呼吸を宿すかのように大地を撫でていきます。ネオンに濡れるコンクリートの壁は、天空を映す湖面のようにきらめき、悠久の時を包み込みながら静かに揺蕩います。今宵、エルフと怪獣の絆はかすかな光のように歩み寄り、夜の城郭に溶け込んでいくのです。新たな出会いの余韻は、風に溶けて消えていくかのよう。その軌跡は長き夢の狭間で、儚くも確かな輝きを残したまま、街に眠りを誘いつづけます。どうぞ皆さま、良い夜を――。

コメント (1)

Jutaro009
2025/02/18 00:31

Epimētheus

2025/02/18 01:00

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いいねコメントありがとうございます。忙しくなって活動を縮小しています。返せなかったらすみません。

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