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宇宙帰りの朝ラーメン/スマホ壁紙アーカイブ
【宇宙帰りの朝ラーメン】 帰還船を降りて三時間後、 彼女は港町の古いラーメン屋に座っていた。 宇宙服には月の砂が残り、 足元では店の猫が見知らぬ匂いを確かめている。 店主は何も尋ねず、 昔と同じ六百円の丼を差し出した。 湯気の向こうでは朝日が海に昇り、 長い航海で忘れていた潮の匂いが頬を撫でた。 麺をひと口啜ると、 無重力の夜より静かな温かさが胸へ落ちていった。 彼女は空になった椅子へ箸を向け、 遅くなってごめんと呟いた。 返事の代わりに、 猫が小さく鳴いた。
