いいね 18
白薔薇と黒薔薇の終章/スマホ壁紙アーカイブ
【白薔薇と黒薔薇の終章】 鏡を見るたび、 彼女は自分とは違う瞳に出会っていた。 白い髪の少女は朝の光を纏い、 黒い髪の少女は夜の静けさを抱いていた。 二人は同じ顔を持ちながら、 決して同じ夢を見ることはなかった。 幼い頃から聞かされていた。 あなたの中には、 もう一人のあなたが眠っているのだと。 喜びを感じる日は白い花が咲き、 悲しみを隠す日は黒い蔓が伸びた。 けれどある夜、 二つの影は初めて手を重ねた。 失ったものも、 選ばなかった未来も、 すべて分け合うために。 朝が来るころ、 鏡には一人の少女だけが映っていた。 それでも彼女は知っていた。 胸の奥には今も、 もう一人の自分が静かに生きていることを。
