空の教室、心のノート/スマホ壁紙アーカイブ
【空の教室、心のノート】 今日の空は、まるでノートの余白みたいだった。 白い雲が、何も書かれていないページに浮かぶ詩のように漂っている。 彼女は静かにペンを走らせる。机の上じゃない、心の中に。 誰もいない教室。 雨がやんだあとの床には空が映り、机の脚も彼女の想いも、どこかに溶けて消えていくみたいだった。 紙に書いたのは数学の答えではなく、昨日見た夢の話。未来の自分に向けた短い手紙。 風も音もない。 けれど彼女のノートには、きっと今日の空が全部、書き込まれている。