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真夏の夜の熱帯魚屋の夢――前編
日本一と呼ばれる繁華街。 ある真夏の夜、何軒目かわからない居酒屋のはしごの末、同僚と別れて迷い込んだ裏通りに熱帯魚屋を発見した。 こんな場所に熱帯魚屋とは珍しい。 好奇心に駆られ店内に入り、色とりどりの熱帯魚に見惚れた私に店員が声をかける。 「旦那、いい金魚が入ったばかりなんです。どうです一匹?」 「熱帯魚屋で金魚か。ははは、じゃあ一匹貰おうかな」 酔った勢いで答えた私に店員がニヤリと笑うと店の奥の部屋へ案内した。 「どうです、いい金魚でしょ?」 私は息をのんだ。部屋に置かれた巨大な水槽に泳ぐ無数の金魚。いや、一人のスクール水着を着た少女がその中で息継ぎもせず佇んでいた (後編へ続く)
