いいね 17
星屑の心臓/スマホ壁紙アーカイブ
【星屑の心臓】 夜の底で、 彼女の輪郭はゆっくり星へほどけていた。 指先に抱えた赤い光だけが、 まだ身体の内側に残る鼓動を映している。 いつからここにいるのか、 もう思い出せない。 けれど誰かに渡すはずだった言葉だけは、 胸の奥で消えずに残っていた。 光は少しずつ小さくなり、 そのたび周囲の闇に新しい星がひとつ生まれる。 彼女はそれを見つめ、 ようやく手を開いた。 赤い鼓動は静かに宙へ昇り、 無数の星屑へ溶けていく。 最後に残った光だけが、 遠い誰かの夜を照らしていた。
