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夕焼け坂をゆく赤い電車/スマホ壁紙アーカイブ
【夕焼け坂をゆく赤い電車】 毎日同じ時刻になると、 赤い電車は夕焼け坂をゆっくりと登ってくる。 急ぐ人も、立ち止まる人も、 車窓を見つめる人もいるけれど、運転士だけは知っていた。 この坂の夕焼けは、 昨日とも明日とも違う、一日限りの景色だということを。 雨に濡れた線路は空を映し、 街灯は夜より少し早く灯り始める。 電車が通り過ぎるたび、 街は静かに今日を閉じ、 誰かの思い出をひとつだけ乗せて次の駅へ向かう。 だから人々は、 この赤い電車を「夕焼け坂をゆく赤い電車」と呼んだ。 それは目的地へ向かう乗り物ではなく、 今日という一日を、明日へ届けるための電車だった。
