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月影の水都/スマホ壁紙アーカイブ
【月影の水都】 月が昇るたび、この都は少しだけ昔に戻る。 川面を滑る小舟の灯りは、 誰かの帰りを待つ星のように揺れ、 古い橋は何百年も変わらぬ足音を静かに受け止めていた。 塔の最上階には、一人の灯守がいた。 彼の仕事は街を照らすことではない。 月の光が水面から消えないよう、 夜の終わりまで見守ることだった。 雲が厚くなり、満月が隠れるたび、人々は空を見上げる。 けれど誰も心配しない。 あの塔に灯りがある限り、 月は必ず帰ってくると知っているからだ。 そして今夜もまた、 水都は銀色の夢の中をゆっくりと流れていく。 まるで千年前から続く、一冊の物語の続きを読むように。
