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蟹甲聖装シャーリー ― 岩牢を穿つ紅殻の祈祷戦姫 ―

少女が鎧を操るのではない。 鎧が少女の覚悟に応えるのだ。 紅殻の蟹甲冑――「カニアーマー」は、 祈り、苦痛、集中、恐怖、意思、献身、 そのすべてを魔力へ変換する精神同調型外骨格である。 肩と胸郭へ固定された超重量装甲は、 装着者シャーリーの精神状態に呼応し、 まるで生きた甲殻生物のように脈動する。 細い身体へ圧し掛かる重量。 焼けつく神経接続。 軋む骨格。 暴走寸前の高出力魔導炉。 そして解き放たれる、掘削用超高熱光線―― 「蟹光線(イブセマスジー)」。 本来は岩盤内部へ閉じ込められた 山椒魚の救出を目的とした穿孔装備。 だが極限同期状態に達したカニアーマーは、 装着者の焦燥と祈りに共鳴するかのように、 無関係な空間へも四方八方へ蟹光線(イブセマスジー)を乱射していく。 砕ける巨岩。 蒸発する地表。 赤熱する空気。 その中心で、 幸運神学院助教シャーリーは祈る。 ――「どうか、あの子を。」 異形の甲冑は、 その祈りへ応えるように、さらに紅く輝きを増していく。

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