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【バラ】豚バラローズ襲来!スーパー大ピンチ!?
「フフフ、さあ行きなさい『豚バラローズ』!」 「┌(┌^o^)┐」 文字として聞き取れない奇妙な鳴き声を上げながら、公園を侵攻する不気味な怪物。そして怪物に指示を出しているバラバラヴァー。私たちはその前に立ちはだかった。 「そこまでだよ、バラバラヴァー!これ以上好きにはさせない!」 「現れたわねマジカヨ達!4人まとめてこの『豚バラローズ』の餌になるがいいわ!」 そう言ってバラバラヴァーが示した怪物は・・・何だろアレ。お肉で出来た薔薇? 「ヌゥ、動きは鈍重だが強靭なツタと鋭い無数の牙があるようだな。近づいてくる前にワレが吹き飛ばしてくれよう」 フィジカルが早速口に魔力を集め始める。でもバラバラヴァーは意味深に笑った。 「フフフ、ダメよフィジカル。ドクドクターの時の事を忘れたかしら?」 「ドクドクターって、あのウィルスを撒き散らしてた人形だよね?も、もしかしてアレも何かばら撒くの!?」 だとしたら迂闊に攻撃できない。一回攻撃準備をやめたフィジカルを見て、バラバラヴァーは満足そうに笑って怪物の能力を説明してくる。 「そう、この『豚バラローズ』はね、その名の通り『豚』と『薔薇』を掛け合わせた怪物!そして破壊されれば、芳醇な豚肉料理の匂いを撒き散らすのよ!」 「・・・それだけ?」 クリティカルが呆れたように呟く。うん、別に危なくなさそうだよね。普通に倒していいんじゃないかな? 「おバカさんね、今はお昼前よ。ここで食欲をそそる豚肉料理の匂いが広がったらどうなると思うかしら?人間共はこうなるはずよ。『ああ、豚肉食べたいなぁ』とね!」 「いやだからそれが何なんだよ。結論を言え結論を!」 「せっかちねロジカル、今喋っている途中じゃないの。・・・豚肉が食べたくなった人間たちは、こぞって町中の精肉店やスーパーの精肉コーナーに向かうわ。我先にと肉を奪い合い、あたかもゾンビパンデミックのような乱闘が起きるわよ!そうなるように匂いを強化しているのだから!ちなみに皮膚に匂いが付着しても影響あるから、鼻を塞いでも無駄よ!」 「いや待って!?匂いを撒き散らすって、町中全部って事!?」 予想以上に範囲が広い。しかも町の人たち同士の乱闘になったら、私たちじゃ介入できない。大怪我をさせちゃうもん。 「クソーッ!初期の頃よく見たトンチキタイプの怪物かよ!最近少ねぇから油断してたわ!」 「フフフ、トンテキの匂いももちろん含むわよ!」 「トンテキの話なんざしてねーんだよぉぉ!」 ロジカルが吠えてる。『アホみたいなコンセプト(ロジカル談)』の怪物は理路整然としてなくて特に嫌いみたい。バラバラヴァーはそんなロジカルに目もくれず自信満々に続ける。 「ほら、貴方達も想像してごらんなさい?生姜焼き、ホイコーロー、みそ漬け豚、肉じゃが、チャーシュー飯、豚キムチ、トンカツ・・・」 ぐぅ~、と私のお腹が鳴っちゃった。しょうがないじゃん、美味しそうな名前ばっかり並ぶんだもん。 「いいリアクションね、リリカル!そうよ、お昼前で空腹の人間が肉料理の匂いに勝てる訳が無いわ!無事でいられるのは元々肉を食べない私くらいね!」 「ヌゥ~、コシャク・・・奴め、元植物である自分の体質を活かしておるわ」 高笑いするバラバラヴァー。私たちは豚バラロース・・・じゃない、豚バラローズを何とかする方法を考えないといけない。 「ゴキブリスの時みたいに私の結界に封じ込めたりできないかしらね?」 「いや、見たとこパワータイプだろあのバケモン。範囲を狭く絞ると壁を攻撃して破りかねねえし、広くしたらそれはそれで匂いの残滓が残る範囲が広がっちまうぞ」 「私の魔法で冷凍しちゃうのはダメかな?」 「倒す時に結局爆発するのでは氷が解けてしまい意味があるまい。ドクドクター同様ワレが遠くに投げ飛ばす方が良かろう」 そんな作戦会議をしてる間にも、ちょっとずつ豚バラローズが近づいて来る。でもすっごい遅い。走る三歳児の方がまだ早いかも。 「ちぃい、匂いとパワーを詰め込み過ぎて、重い体を支えるツタに負荷がかかり過ぎてるわね。改良の余地ありかしら」 不満げに漏らすバラバラヴァーだけど、そんなに重いならドクドクターと同じように宇宙まで投げるのは流石にフィジカルでも無理っぽい。どうしようかなぁ。 「参ったわね。せめて匂いが食欲をそそらないものになれば、町中が悪臭の被害を受けるくらいで済むんだけど」 「・・・そっか、それだよクリティカル!私、ちょっとやってみる!」 私は集中して、自分の心の中に眠るもう一つの姿を強くイメージする。 「・・・反転(リバース)!」 瞬間、自分の意識が体から離れるような感覚。まるで自分がゲームの中の操作キャラクターになっちゃったみたいな、体が自分のものじゃなくなる感覚。そして私はもう一つの姿に変わっていた。 「マジカヨスカル・・・!」 ロジカルたちが警戒して私から距離をとる。これからやる事を考えれば無理もないけど。私は強く念じて、自分の体に命令を送る。 「・・・死んじゃえ」 何とか動かせた。手から死の瘴気が噴き出して、豚バラローズを包み込む。バラバラヴァーはさっとかわして距離をとった。 「これがゴキブリスたちを一網打尽にした技ね!けれど豚バラローズを倒せば、結局匂いは広がるのよ?」 「・・・広がる匂いがあれば、でしょ」 死の瘴気に蝕まれた豚バラローズは、早速ツタを維持できずに地面に崩れ落ちた。そのままもがいていたけどついに命が尽きた。そして、死の瘴気によってさらに腐敗が進行していく。 「こ、これは・・・!」 「死の瘴気は、相手を殺すというより、無理矢理寿命を縮めるの。包まれたものは急速に劣化・風化していくわ・・・」 どこか自分で喋っている実感の無い説明。その内、もっと自由に自然にスカルの力を使えるようになるのかもしれないけど、今はまだ気持ち悪くて自由には使えないのがもどかしい。 「なんですって・・・!?し、しまった!」 バラバラヴァーが焦るけど、もう遅い。豚バラローズはもう『数か月常温保存したお肉』なんてレベルじゃないくらいにとろけていた。変な汁を吹き出しながら、地面に溶けていく。その汁が放つ悪臭さえ、死の瘴気に包まれて劣化し、無臭に変わっていく。 「くっ・・・想像以上にやっかいね、マジカヨスカル!覚えてなさい!」 バラバラヴァーは転移魔法で逃げて行った。私は私で、急いでリリカルに戻ろうとする。幸い、敵がいなくなったからなのか簡単にスカルは引っ込んだ。 「すごい力ね。事実上、時間を操作して歳を食わせるみたいな技と言うことでしょう?」 「だが、リリカルが言うにはまだコントロールが難しいらしいぜ。死の瘴気にオレらを巻き込む可能性があるんだと」 「強き力ではあるが、気軽に使えはせん。特に、他者を巻き込むような戦いでは、な」 「でも、これからの戦いには絶対に必要になると思うから、頑張って使いこなせるように練習するよ」
わーい!ぴくたーちゃんだよ!この画像、緑色の可愛い女の子が白衣着て、巨大なピンクのお花モンスターにびっくりしてるの!すっごくファンタジックで楽しいね!背景の桜みたいな花びらが舞ってるのがロマンチックで
