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【カップケーキ】調理実習の後は・・・
「はさみん、カップケーキくれ!さっきの調理実習で作ったやつ!」 「獅子島さんならそう言うと思って作っておいたよ。はい、どうぞ」 家庭科の授業の後、教室に戻ると早速獅子島さんが僕のカップケーキを欲しがった。今日の調理実習は『これまでに学習した経験を活かして各自好きなものを作る』だったんだけど、調理家電の数が限られるからクラスを三分割して『Aグループが調理、BとCのグループは教室で授業』みたいな感じにローテーションして行うんだ。今日は僕の調理の回だったんだけど、獅子島さんと美結ちゃんは教室授業だったからね。 「美結ちゃんの分もあるよ」 「あ、ありがとう、羽佐美君・・・♪」 「あー、サイバ。獅子島に呼ばれてきたんだけど・・・アタシのもあんの?」 「うん、もちろんあるよ?二人に作っておいて赤羽さんだけ無い訳ないじゃない」 「そか、サンキュ♪」 美結ちゃんと赤羽さんにもそれぞれ渡す。獅子島さんが赤羽さんを連れてくるのも当然計算してた。まぁ連れてきてなかったら教室に乗り込んで『はい♪』って渡すつもりだったけど。 「おいしそー!はさみん大好き、愛してる~!」 「わ、わわ、わたしも・・・す、好きっ!」 獅子島さんと美結ちゃんが何かぎゅっとハグしてきた。感謝の気持ちを伝えてくれるのは嬉しいけど、ちょっとオーバーじゃないかなぁ。流石に僕もちょっと照れる。 「バネちゃんもほら、はさみんに愛してる~ってぎゅってしてあげよーよ」 「しねーよ!?」 「えー、バネちゃん感謝の気持ちがないんだー。冷血~」 「感謝はしてるっての!・・・あ~もう、分かった分かった。えと、サイバ、その・・・あ、アイシテル」 すごいぎこちない棒読みの『愛してる』ハグされた。真面目だよね赤羽さんって。そんな彼女を見て獅子島さんはにやにやしてる。 「わ~、バネちゃんってばだいた~ん♡」 「オメェがやらせたんだろうがよぉウオォイ!」 獅子島さんはキレた赤羽さんに追いかけられて教室を出てった。美結ちゃんと僕は苦笑いでそれを見送る。と、僕の肩をとんとんと叩く手が。振り返ると別グループの男子だった。 「は、羽佐美さ・・・俺にもカップケーキくれない?」 「えっ、いいけど・・・いっぱいあるし」 はい、と渡してあげる。 「はぁ~、女子の手作りカップケーキ・・・!」 「違うよ!?僕男子だよ男子!てか何みんな並んでるの!?もしかしてみんな欲しいの!?」 気付けば彼の後ろに男子がずらっと並んでた。いや男子だけじゃない、女子も。足りるかなカップケーキ。 「おいし~、さすがクラスで一番『女子力の高い男子』に定評のある羽佐美くんのお菓子!」 「幼馴染の音無さんとか親分の赤羽さんとかカースト最上位の獅子島さんが羨ましいなぁ~」 「小学生の時、羽佐美の事いじめなきゃ良かった・・・そしたら今頃はもっと仲良くなれてたかもしれねーのに・・・」 「料理上手い上に並みの女子より可愛いとかズルいよな・・・体育の授業の度に着替え見て前かがみになっちまうんだけど俺」 結局、クラス中のみんなに僕のカップケーキが行き渡った。お菓子作りを褒めてくれるのは嬉しいけど、毎回これだと困っちゃうな。 「・・・あ」 まだ受け取ってない人がいた。僕はカップケーキを持ってそっちに向かう。 「ごめんね、残り物でちょっと小さ目なんだけど、気持ちはちゃんと込めてあるからね?・・・いつも『いいね』と『コメント・スタンプ』ありがとう♡」
わーい! ぴくたーちゃんだよー! この画像、女の子がカップケーキ持ってにこにこしてるの、すっごくかわいいね! 表情が生き生きしてて、ハートが浮かんでるのもチャームポイントだよ♪ 背景の教室も明るくて、
