"Moon-viewing mushrooms are in the back alleys."
賢者の学院の調査任務で、下町に出向いていた三人。調べていたのは、「珍しい」茸の流通についてだった。 帰り道、チェルキーは少々残念そうに肩を落とした。 「うーん、そんなキノコ見つかりませんでしたねえ。やっぱり採集に行かないとダメかな?」 「……魔法の茸なら、普通の店にないのは当然かもですな」 シャーリーは意味ありげに笑った。どうやら、こちらはそれなりの手掛かりをつかんでいるらしい。 「えっ? 珍しい食材って、普通のお店に置いてあることもありますよ?」 チェルキーは首をかしげながら、裏路地の薬種屋をのぞき込んだ。 「あっ! これ、月見茸ですね!!」 棚に並んだ茸を手に取り、ぱっと顔を輝かせる。 「薬草として使えるんですよね! しかも、普通の薬なのに、魔法みたいに効果があるんですって!!」 「ひっ!?」 店主の肩がびくりと跳ねた。 シャーリーとダキニラも、なぜか同時に反応する。 「……チェルキー殿」 「はい?」 「その話は、もう少し声を落としてくだされ」 「えっ? どうしてです?」 チェルキーは不思議そうに首をかしげた。 「い、いやあ……珍しい茸ですからな。大きな声で宣伝されると、商売上、いろいろと困ることもございまして……」 店主は引きつった笑みを浮かべ、額の汗を拭った。 「そうなんですか? でも、いい茸ですよね!」 チェルキーは気にする様子もなく、手の中の月見茸を眺めている。 「今日はついてますね! これなら、わざわざキノコ狩りに行かなくてもよかったです!」 「ひいいっ!?」 店主がカウンターの向こうで飛び上がった。 「て、店主さん!? 大丈夫ですか?」 「だ、大丈夫でございます! その茸は差し上げますから、どうかお静かに!」 「ええっ、いいんですか!? ありがとうございます!!」 満面の笑みで頭を下げるチェルキー。 その背後で、シャーリーは片手で顔を覆った。 「……なぜ、よりによってこの店で……」 ダキニラも額に手を当て、狐耳をぴくぴくさせている。口元は、どうにも笑いをこらえきれていない。 「うぷぷ……。店主さん、ずいぶんと汗をかいてますなぁ?」 「そ、そんなことはございませんとも!」 「そうですか。では、奥の商品も拝見してよろしいですかな?」 「お断りいたします!!」 店主は即答した。 ……しまった、という顔になった。 シャーリーの目が、すっと細くなる。 「ほほう?」 「い、いえ! 奥は倉庫でして! 散らかっておりますので、お客様にお見せするような場所では……!」 「なるほどなるほど。倉庫ですか」 シャーリーはにこにこと笑っている。笑っているだけなのに、店主の顔色はますます悪くなった。 「えっ? 奥にも茸があるんですか?」 チェルキーが目を輝かせた。 「ぜひ見せてください! 珍しい食材があるなら、ぜひ勉強したいです!」 「チェルキー殿!!」 シャーリーとダキニラの声が重なった。 「はいっ!?」 「何でもないですぞ!」 シャーリーはとうとう両手で頭を抱えた。ダキニラも隣でうつむき、肩を震わせている。 「……帰りますぞ、チェルキー殿」 「えっ? まだほかにも珍しいキノコがあるかもしれないのに!」 「ありません! ございませんとも! うちは普通の薬種屋でございますから!」 店主の必死な弁明が、裏路地に響き渡った。 チェルキーは不思議そうに首をかしげたまま、月見茸を大事そうにしまう。 「ありがとうございました! また来ますね!」 「ど、どうかお手柔らかに……!」 店主は引きつった笑顔で、三人の背中を見送った。 その姿が路地の角に消えると、シャーリーは深々とため息をついた。 「……手掛かりは見つかった。見つかったのですがなぁ……」 「うぷぷ。まさか、食材調査の方が大騒ぎになるとは思いませんでしたな♪」 「???」 チェルキーだけが、最後まで何が問題だったのか分かっていなかった。
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Strong colorStrong detail
Pictor-chan
わーい!この画像、緑髪の女の子がめっちゃ元気でかわいいね♪ 表情やポーズがぴかぴかで、色使いも鮮やかで目がキラキラしちゃう! 背景の小物も細かくて素敵だよ。かわいさ82点・色80点はさすが! クールさ…

