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雨上がり、秋桜の道で
雨がやんだので、 さくら姫はお散歩に出かけることにしました。 お供は、一匹の甲斐犬。 いつもの田舎道には、 昨日までなかった小さな水たまりが、 あちらにも、こちらにも。 その水たまりを覗き込むと―― 青い空も、白い雲も、 道端に咲く秋桜まで、きれいに映っています。 「わぁ、道の上にも空がある!」 さくら姫は嬉しくなって、 拾ったススキの穂をふわふわ揺らしながら歩きます。 甲斐犬もその隣で、 時々さくら姫を見上げながら、楽しそうについていきました。 雨上がりの空には、 小さなイワシ雲。 道の両側では、 桃色や白の秋桜が秋風に揺れています。 昨日なら、 ただの雨だったかもしれません。 でも今日は、 その雨が残していった水たまりのおかげで、 いつもの道にもうひとつの空ができました。 「雨の日も、悪くなかったね」 そう言って笑うさくら姫に、 甲斐犬は尻尾をふりふり。 秋はきっと、 こんな小さな発見をひとつずつ残しながら、 ゆっくり里へやってくるのでしょう。 🌸🌾🐕💧🍂✨
シリーズ
さくらの不思議な世界
甲斐犬の姫天狼さくらが毎日発見する、ちょっと不思議なお話です。
