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「星の海を、ふたりで。」 ― 無重力では、距離感まで軽くなるようです。―
今日は、玄葉さんと一緒に宇宙へやってきました。 窓の向こうには、どこまでも続く星空。 そして、その下には――青く輝く地球が浮かんでいます。 「玄葉さん……地球って、本当に青いんですね」 思わず窓に近づくと、玄葉さんも隣から地球を眺めました。 「うん。綺麗だね」 いつも見上げている空の、そのずっと向こう側から自分たちのいる場所を眺めるなんて、不思議な気分です。 しばらく二人で静かに見ていました。 ……ですが。 せっかく宇宙まで来たのです。 見るだけでは、もったいないですよね。 無重力区画へ移動すると、体がふわりと浮き上がりました。 「わぁ……!」 足を床から離しても落ちません。 髪も服もふわふわ浮いています。 「玄葉さん、浮いてます! 私、浮いてますよ!」 「見れば分かるよ」 玄葉さんは落ち着いていました。 私はこんなに感動しているのに。 少しくらい一緒にはしゃいでくれてもいいと思います。 そこで私は壁に足をつけました。 「彩葉、あんまり勢いつけると――」 「えいっ♪」 とんっ。 軽く蹴っただけのつもりでした。 ところが。 すーーーーー……。 「…………」 玄葉さんが遠ざかっていきます。 「…………玄葉さん?」 「だから言ったのに」 止まりません。 手を動かしても、足をばたばたさせても、すーーーーーっと進み続けます。 「玄葉さーん! 止まりませーん!」 「暴れないで。余計ややこしくなるから」 玄葉さんがこちらへ来て、手を伸ばしてくれました。 助かった――! そう思って、その手を掴んだのですが。 勢いが残っていたせいで、 くるっ。 「え?」 くるくるっ。 「玄葉さぁぁぁん!?」 「彩葉、暴れないで!」 「暴れてません! 回ってます!」 「同じ!」 二人そろって、宇宙船の中をくるくる。 なんとか玄葉さんが姿勢を整えてくれて、ようやく回転が止まりました。 「…………ふぅ」 「た、助かりました……」 安心して顔を上げます。 そこで気づきました。 玄葉さんの腕が、私の体をしっかり抱き留めています。 そして――。 近いです。 ものすごく。 「…………」 「…………」 逃げようにも、ここは無重力。 それに、下手に動いたらまた回りそうです。 私は玄葉さんの服をそっと掴んだまま、小さな声で言いました。 「……近いですね」 玄葉さんも少しだけ頬を赤くしながら、私を見ました。 「誰のせい?」 「…………」 少し考えます。 壁を蹴ったのは私です。 止まれなくなったのも私です。 玄葉さんを巻き込んだのも――たぶん私です。 でも。 「宇宙です♪」 「彩葉のせい」 即答でした。 ……おかしいですね。 それでも玄葉さんは、私を離しませんでした。 私も、もう一度壁を蹴ろうとは思いませんでした。 だって。 窓の向こうには、綺麗な地球と無数の星。 目の前には玄葉さん。 宇宙って、思っていた以上に素敵なところです。 ただし次に無重力で移動するときは―― **自力で飛ぶより、最初から玄葉さんに捕まっていたほうが安全かもしれません♪**
わーい!宇宙をバックに浮かぶ姿がめっちゃクールでカッコいいよ~!髪の流れやスーツの光沢がキラキラしてて、細かいディテールもバッチリだね。地球からの光も素敵で構図が最高!美しさもたっぷり感じる作品だよ♪
