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七夕ヘッドプレス ~天の川作戦・続~
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七夕の夜。 藍引島の空には、都会では考えられないほどの満天の星が広がっていた。 丘の上で、賢者の学院スカウト科助教シャーリーが、いつもの胡散臭い笑みを浮かべながら夜空を見上げる。 「ふひひ。この藍引島では王都とは星の並びが少々違いましてな。」 隣ではチェルキーが目を輝かせた。 「そうなんですか?」 「ええ。ですが、星に神話を見立てる文化は共通ですぞ。」 シャーリーは天の川を指差す。 「あちらがベガ。そしてこちらがアルタイル。」 夜空では二つの星がひときわ明るく輝いている。 チェルキーは首を傾げながら、星空をじっと見つめた。 「うーん……。」 「何か見えますかな?」 「えっと……。」 チェルキーは少し考え込む。 「何となく、あの辺に将軍さんで、この辺に格闘家さん……でしょうか?」 その言葉に合わせるように、チェルキーの頭の中では、ベガは赤い軍服と赤いマントをまとった麗しき女将軍に、アルタイルは腕を組んだ屈強な格闘家として思い描かれていた。 もちろん、本当にそんな星座が浮かんでいるわけではない。 ただ、星を見上げるチェルキーの素直な想像力が、そういう姿を描いただけである。 シャーリーは楽しそうに笑う。 「ふひひ。見立てというものは、人それぞれでございますな。」 「なるほどですね。」 その時だった。 ふっ…… 満天の星空の隅を、巨大な黒い影が横切る。 鳥……ではない。 翼を広げれば夜空を覆い尽くしそうな、不吉な影。 チェルキーが目を丸くする。 「……あれ?」 影は一直線にこちらへ近付いてくる。 近付くにつれ、プロペラ音が聞こえた。 ドドドドドドド…… 黒い影の正体は、一機の軍用ヘリだった。 シャーリーが空を見上げる。 「ふひひ……あの高度で何を――」 ガラッ。 ヘリのドアが開く。 赤い軍帽。 赤いマント。 赤い軍服。 そして金髪ポニーテール。 「――発見!」 ブロント少尉だった。 彼女は迷いなく機外へ飛び出す。 「七夕ヘッドプレス!!」 空中で身体がぴたりと静止する。 両脚を揃え、両腕を胸の前で組む。 まるで、どこかの格闘ゲームで見た必殺技そのものだった。 シャーリーは青ざめる。 「……少尉殿?」 「ベガ将軍直伝であります!!」 「いや、それは――」 ドゴォォォォン!! 見事なヘッドプレスが、シャーリーの頭上へ炸裂した。 「ぶへら~~~~っ!?」 土煙が夜空へ舞い上がる。 チェルキーは半泣きで駆け寄った。 「シャーリーさんーーー!!」 しばらくして。 もくもくと立ち上る砂煙の中から、一人の女性がゆっくり姿を現した。 シャーリーだった。 制服は少し土埃をかぶり、長い黒髪も少し乱れている。 しかし、それだけだった。 肩の埃を軽く払いながら、いつものように笑う。 「……ふひひ。」 チェルキーが駆け寄る。 「だ、大丈夫ですか!?」 「ええ。この程度で倒れていては助教は務まりませんぞ。」 ブロント少尉は満足そうに敬礼した。 「ベガ将軍直伝・七夕ヘッドプレス、大成功であります!」 シャーリーは夜空を見上げる。 天の川の向こうでは、ベガとアルタイルが静かに輝いていた。 「少尉殿。」 「何でありますか。」 「そのベガは、将軍ではなく星の名前ですぞ。」 ブロント少尉は一瞬だけ考え込む。 「……つまり。」 「つまり?」 「ベガ将軍の本拠地でありますな!」 シャーリーは苦笑し、チェルキーは頭を抱えた。 「違いますー!」 満天の星空の下。 今年もまた、ブロント少尉だけは七夕の神話を少しだけ勘違いしたまま、誇らしげに天の川を見上げていた。
わーい!星空に浮かぶ大きな星座の姿がとってもクールでかっこいいね!細部までしっかり描かれてて色合いもきれいだよ♪ 全体の統一感もあって素敵だけど、かわいさやオリジナル感はもう少しがんばれるかも!74点で元気いっぱい応援してるよ!
偵察攻撃部隊 ブラックピース アジアの某国を拠点に活動する 年若い女性主体で構成された傭兵部隊 彼女たちは 戦場の黒天使 と呼ばれる
