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蒼穹のフロンティア【誰にも見せるつもりじゃなかったのに】

とあるコロニーに立ち寄った時、偶然見つけた一着の水着。 淡い水色に、可憐な花柄。 普段のアリシアなら、きっと手に取ることすらなかった。 けれど、その日はなぜか――少しだけ気になった。 そしてテンペストへ戻ってから数日後。 人の少ない時間を選び、艦内のプール施設へ向かったアリシアは、更衣室で初めてその水着に袖を通した。 鏡の前に立ち、右から、左から。 少しだけ角度を変えて、自分の姿を確かめる。 「……悪く、ないわね」 誰も見ていないからだろうか。 いつもの冷静な表情には、ほんの少しだけ自信が浮かんでいた。 これなら大丈夫。 そう思って更衣室を出た――はずだった。 ところが、いざ広いプールに出てみると。 「…………」 誰もいない。 誰も見ていない。 それなのに急に、自分の格好がひどく恥ずかしく思えてきた。 「……やっぱり、少し大胆すぎたかしら」 さっきまで鏡の前で自信満々だったのが嘘のように、頬が熱くなる。落ち着かずに両腕を抱き、次第に小さくなっていくアリシア。 その時だった。 ――カツン。 プールの入口の方から、微かな足音。 「……え?」 人の、気配。 「ちょ、ちょっと待って……!」 瞬く間に顔が真っ赤になる。 どうする。 隠れる? 更衣室に戻る? でも今から走ったら、余計におかしい。 戦場では一瞬で最善の判断を下す“アイスブレード”の思考が、今だけは完全に停止していた。 「ま、待って! まだ来ないで……!」 誰もいないと思っていたから、着てみただけなのに。 鏡の前では、少しだけ自信があったのに。 人の気配を感じた途端、そんな余裕は跡形もなく消えてしまった。 そしてアリシアは、真っ赤になった顔を伏せながら、誰にも聞こえないほど小さな声で呟く。 「……誰にも見せるつもりじゃなかったのに」 ――あるコロニーで買った、秘密の一着。 その記念すべき初お披露目は、戦場よりも彼女を慌てさせる一日となった。

シリーズ
蒼穹のフロンティア(番外編)

本編キャラクターによるスピンオフ作品

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AIイラストでオリジナル作品を制作しています。 『蒼穹のフロンティア』 『超生命機神オルフェウス』シリーズを中心に、 キャラクター・ロボット・世界観を発信中。 いいね・コメント・スタンプ、とても励みになります! お気軽にフォロー・コメントしていただけると嬉しいです!

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