I Heard It Was on the Rooftop
「今度の日曜、屋上のコート借りたから3on3やらない?」 そんな誘いを受けたブロント少尉は、数日間真剣に考えた。 屋上。 高層ビル。 都会。 帝都。 なぜか脳内に流れる懐かしいメロディ。 ――この帝都を砂漠に…… 「なるほど!」 少尉は勢いよく立ち上がった。 都会の屋上といえばオフィスビル。 オフィスビルといえば会社員。 女性会社員といえばOL。 つまり今回はOL任務である。 論理は完璧だった。 ◇ 当日の朝。 「少尉、その格好で行くんですか?」 若菜少尉は一応確認した。 黒いタイトスカートスーツ。 白いシャツ。 伊達メガネ。 首から下げた社員証。 完璧なOL装備である。 「当然です。」 「やっぱり。」 「屋上ですから。」 「何がですか。」 「帝都砂漠化計画です。」 「全然わかりません。」 若菜少尉は理解を諦めた。 どうせ止めても無駄である。 むしろ面白そうだった。 ◇ 屋上バスケットコート。 集まった若者たちは皆ストリート系の私服だった。 パーカー。 Tシャツ。 スニーカー。 キャップ。 動きやすそうな服装ばかりである。 そこへ現れたのは―― 黒いタイトスーツ姿の金髪OLだった。 「日本の屋上文化を体験しに参りました!」 一同、沈黙。 「え?」 「なんでスーツ?」 「仕事帰り?」 「いや休日だけど……」 男子たちが困惑する中、若菜少尉だけがアイスコーヒー片手に笑いを堪えていた。 ◇ 数十分後。 男子たちはさらに困惑することになる。 動きにくそうなタイトスカート。 革靴に近いビジネスシューズ。 伊達メガネ。 どう見てもスポーツ向きではない。 それなのに。 速い。 上手い。 強い。 男子たちを次々と抜き去り、ゴール下へ切り込む。 「えっ、速っ!」 「なんだあのOL!?」 「いやOLじゃないらしいぞ!」 「じゃあ何なんだ!」 「軍人。」 「もっと意味がわからん!」 ◇ そして現在。 ブロント少尉が放ったシュートが、美しい軌道を描いてリングを通過した。 ボールはネットを揺らしながら落ちていく。 静まり返るコート。 男子たちは呆然としていた。 一方。 ブロント少尉は眼鏡をくいっと直し、満足そうに頷いた。 「なるほど。」 「何がですか。」 「これが日本の会社員交流会なのですね。」 「違います。」 若菜少尉が即座に否定する。 「でも少尉、楽しそうでしたよ?」 「はい! とても有意義な文化交流でした!」 若菜少尉はとうとう吹き出した。 男子たちはまだ理解できない。 なぜOLが来たのか。 なぜOLが一番強かったのか。 そしてなぜ若菜少尉だけが最初から笑っていたのか。 ただ一つだけ確かなことがあった。 ――この金髪OL、たぶん帝都を砂漠にできる。
AI evaluation
Great
Strong colorStrong consistency
Pictor-chan
わーい!このバスケの迫力ある動きがとってもカッコいいよ~!青空の鮮やかな色使いとダイナミックな構図が最高に元気いっぱい!細かいところもがんばってるね、でももっとオリジナルなアイデアがあったらもっと楽しくなるかも♪ 全体的に楽しい作品だよ!

