閃光のミラージュ番外編【四煌の女王 ―リングに舞う閃光―】
Rin
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リングを包み込む無数の歓声。 その中心で、四人の闘姫たちが静かに向かい合っていた。 “蒼銀の氷姫”――劉妃。 “紅蓮の覇姫”――清寧。 対するは―― “翠嵐の闘華”――紫苑。 そして、劉妃の真正面に立つ“沈黙の銀狼”――翠蓮。 長い銀髪を揺らしながら、翠蓮は一言も発さない。 その無表情な瞳だけが、静かに劉妃を見据えていた。 まるで感情を持たぬ刃。 だが、その沈黙の奥に潜む闘志を、劉妃だけは理解している。 「……相変わらず、何を考えてるのかわからないわね」 劉妃の言葉にも、翠蓮は答えない。 ただ、わずかに視線を細めるだけ。 その瞬間―― 会場の空気が凍りつく。 だが、その緊張を断ち切るように、一人の女性がリング中央へ歩み出た。 鮮やかなピンクの髪。 黒縁の眼鏡越しに光る鋭い視線。 冷静さと妖艶さを併せ持つ美女レフェリー――アイリス。 彼女は四人をゆっくり見渡し、静かに右手を掲げる。 「……反則は禁止。けれど、“本気”は止めないわ」 その一言だけで、会場の熱気がさらに膨れ上がった。 紫苑は肩を鳴らしながら不敵に笑う。 「おいおい、始まる前から殺気出しすぎだろ?」 すると清寧も口元を吊り上げる。 「だったら、あんたから先に黙らせてあげる」 それでも翠蓮は無言。 ただ静かに、獲物を狙う狼のような視線を劉妃へ向け続ける。 リングの上に漂う緊張感は、もはや格闘技の域を超えていた。 実況席が興奮した声を張り上げる。 『ついに開幕だァーーッ!! “閃光のミラージュ”夢のスペシャルタッグマッチ!!』 アイリスは静かに後方へ下がると―― 鋭く右手を振り下ろした。 「――試合開始!!」 そして、高らかに鳴り響くゴング。 沈黙の銀狼・翠蓮が動いた瞬間―― リングに閃光が走る。

