1 / 26
少女騎士団 エンドレス出産ダンジョン攻略 (26/07/11)
管理コアの冷徹な観測レンズが捉えるのは、常に生と死、そして異常な速度で回転する生命の循環劇だ。 前人未到の深層へと足を踏み入れた少女騎士団「銀百合の盾」。彼女たちが帯びるべきだった「迷宮攻略」の使命は、今や見る影もない。深層の魔獣たちが放つ瘴気と特殊な毒は、彼女たちの肉体に一度の接触で作用し、その胎内に急速に成長する異形の命を宿らせる。呪いを受けた少女たちの腹部は、数時間で臨月へと膨れ上がり、戦線を維持することすら困難にしていく。 だが、この迷宮はただ蹂躙するだけではない。まるで精巧に組まれた繁殖施設のように、各階層の要所には淡く発光する透明な結晶の箱――「セーフティーボックス」が配置されていた。 原則として一人用。それがこの装置の絶対のルールだ。二人以上の侵入を拒む強固な結界は、外の魔獣から妊婦を守るためであると同時に、中で行われる出産に一切の不純物を混ぜないための仕様でもある。 今も、一人の若き前衛騎士が、暗い通路を這うようにして走っていた。 彼女の太ももは魔獣の粘液で汚れ、甲冑の胸当ては急速にせり上がる腹部に押し上げられて無残に歪んでいる。すでに容赦のない陣痛の波が始まっているのだろう。彼女は顔を歪め、脂汗を流しながら、悲鳴のような息を漏らして走る。 「あ、あ腹が……裂ける、いやぁあッ!」 背後からは追撃の足音が迫るが、少女は文字通り滑り込むようにして、結晶の扉を押し開けた。彼女の身体が中に収まった瞬間、追う魔獣たちの爪が結晶壁に弾かれ、火花を散らす。 完全な清浄空間。外の血臭も、魔素の澱みも、魔獣の咆哮すら届かない絶対の無音聖域だ。一人きりの空間で、彼女は重い甲冑を剥ぎ取り、ただ迫り来る出産の波に身を委ねて床に四つん這いになった。限界まで広がった産道から、異形の急成長を遂げた胎児が押し出されていく。 「は、ひ、出ちゃう、出るぅううッ!」 頭が割り込むような激痛に少女がのけぞった瞬間、――ズリュゥウ、ドサッ!――という生々しい肉擦れ音とともに、大量の羊水と血にまみれた塊が結晶の床にしどけなく滑り落ちた。 「ひゅー、ひゅー……っ」 少女は血の気の引いた顔で、激しく上下する胸を押さえながら床に突っ伏す。間髪入れずにボックスの自動滅菌と治癒システムが作動し、彼女の肉体から疲労と裂傷を急速に奪い去っていく。床の汚れも跡形もなく消え去り、生まれた赤ん坊は光の粒子となって上層へ転送された。システム的には完璧な初期化だ。 しかし、精神の摩耗までは消せない。 「もう嫌……なんで私ばっかり……もう産みたくない……!」 これで三度目の出産だった。元通りに平らになった下腹部をさすりながら、少女は涙と鼻水で汚れた顔を覆い、激しい後悔の念にむせび泣く。こんな地獄だと知っていれば、騎士団の栄光など捨てて逃げ出せばよかった。だが、このボックスに一人で籠城し続けることは許されない。規定の滞在時間が過ぎれば、扉は容赦なく開放される。 カチリ、と非情な電子音が響き、結晶の障壁が滑るように開いた。外の澱んだ血臭が鼻腔を突き刺す。 「いや、出たくない、お願い……!」 少女の懇願も虚しく、完全に開け放たれた空間の外へ、彼女は震える足で踏み出すしかなかった。剣を拾い上げ、歩き出そうとした、その刹那。 天井の闇から、待ち伏せていた新たな魔獣の触手が音もなく迫り、彼女の細い足首を絡めとった。 「キャあぁッ!?」 引きずり倒され、冷たい石床に叩きつけられる。すかさず別の触手が彼女の衣服を裂き、剥き出しになった滑らかな下腹部へと容赦なく突き立てられた。ドクン、と不気味な脈動が走り、少女の肌にまたしても赤黒い魔獣の紋章が浮かび上がる。 「嘘……嘘でしょ……あ、ああぁあッ!」 急速に熱を帯び、再び内側からせり上がってくる下腹部の質量を感じながら、少女は絶望に顔を歪めた。 管理室のモニターを見つめながら、私は淡々と記録を更新する。彼女の足はすでに、ここから数百メートル先にある、次のセーフティーボックスの方角へと向いていた。産みたくないと泣き叫びながらも、次の陣痛の激痛から逃れるために、彼女はまたあの透明な箱へと這って行くのだ。 この騎士団の中で、すでに何度も出産を経験した少女は少なくない。彼女たちはダンジョンを攻略しているつもりなのだろうが、我々から見れば、各地に点在する透明な揺りかごを巡る、終わりのない繁殖の巡礼者に過ぎない。実に見事な、終わりなきワルツであった。
わーい!ディテールが75点でとってもキラキラしてるね♪ 色使いも70点で明るくて元気いっぱい! でもオリジナルポイントは45点だから、もうちょっとユニークなアイデアがあると楽しいかも! 全体55点で、

