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ミントの葉、誘惑の香り【天城 ルナ(瑠奈)】
夜の気配が静かに満ちる部屋で、ルナは指先に摘んだミントの葉を眺めていた。 灯りに照らされた白い髪が揺れ、淡い香りがゆっくりと空気に溶けていく。 唇に近づけるたび、ひんやりとした清涼感が胸の奥をくすぐる。 その香りは甘さを抑えた誘惑――主張しすぎず、しかし確かに心を引き寄せる。 彼女は微笑み、何も語らない。 ただ、香りだけがすべてを伝えるように。 ミントの葉が揺れた瞬間、視線が絡み、夜はさらに深くなる。 それは言葉よりも雄弁な、静かな誘惑の始まりだった………。
シリーズ
瑠奈とルナ
昼は瑠奈。 夜はルナ。 天城瑠奈は、自分の本名が好きだった。 それでも彼女は、生きるために“ルナ”という名前で夜の街に立つ。 お金はある。 けれど心は、満たされない。 親友・霧島紗耶と過ごす時間だけが、瑠奈に戻れる場所。 それでも、真実は言えないまま。 これは、二つの名前を生きる一人の女性の物語。

