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女子高生は創造主に覚醒する………♡ (霧島 紅葉)
静かな部屋で霧島紅葉は黒のタートルネック姿のまま万年筆を構え、白紙の上に最初の一線を引いた。 その瞬間――空気が震え、インクがただの色ではなく「光」となって紙面に走り出す。 彼女の瞳は揺らめく炎のように輝き、描いた線はやがて窓の外の世界へと溢れ、現実と幻想の境界を溶かしていく。 街が滲み、空が染まり、万年筆の先から伸びる鮮烈な赤と青の光は、巨大な塔と魔法陣が連なる異世界を次々と創造する。 紅葉は立ち上がり、描いた世界の中心へと一歩踏み出す。黒いニットドレスの裾が風に舞い、帽子の影から覗く唇が微笑む。 「この世界は、私の物語。その一筆ごとに、命が宿る。」 魔法陣が浮かび上がり、夜空を焦がす光の円が彼女の周囲を旋回する。 紅葉は躊躇なく万年筆を振り下ろし、空中に紋様を描くたび、光の城が立ち上がり、幻想の生物が誕生していく。 最後の筆先が空を貫いた時―― 万年筆は杖へと姿を変え、彼女自身が「世界を創る魔導画家」として覚醒する。 「さあ、新たな魔法を描こう。終わらない物語の続きを――この手で。」 霧島紅葉の描く世界はまだ始まりにすぎない。 その一筆が、世界を創り、運命すら書き換えていくのだった。
