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九屋敷 美羽はパンダである
体育祭の朝、俺――山田は、校庭を見て目を疑った。 そこにいたのは、十数頭のパンダ。 「……なにこれ、夢?」 「夢じゃないわ、山田くん!」 声の主は、白の体操着と黒のブルマ姿で、頭に竹の葉を刺してドヤ顔していた九屋敷美羽だった。 手には旗。満面の笑みで高らかに宣言する。 「今年の体育祭、メイン競技は――パンダレースよ!!」 校庭が一瞬静まり返る。 次の瞬間、どこからともなく拍手と歓声。 「うおー! パンダだー!」「やべぇ、これ絶対見たいやつ!」 いや、なんでみんな納得してんだ。どこから持ってきたんだよそのパンダ! 「みんな、パンダに乗って競い合うの! 自然との調和、可愛さ、スピード、すべてを兼ね備えた究極のレースよ!」 「いや、ルールおかしいだろ! てか、パンダ使っていいの!?国際問題にならない!?」 俺が抗議する暇もなく、スタートラインには美羽を含む数名の勇者(?)が並んでいた。 美羽は一番大きなパンダにまたがり、竹の笹をムチ代わりに振り上げる。 「さあ――走れ、パンダ号っ!!!」 掛け声とともに、パンダがもっさりと走り出した。 隣のクラスの女子が笑いながら言った。 「癒される~!」「これもう競技じゃなくて動物園だよ!」 実況の先生までテンションが上がっていた。 『白黒の熱戦が繰り広げられています! 九屋敷選手、パンダ号、わずかにリード!』 リードといっても、他のパンダが途中で寝てるだけである。 その中、美羽はパンダの背中にどっかり座り、空を見上げて呟いた。 「山田くん……パンダってね、焦らないの。自然と共にある生き物なのよ」 「いや、レース中に悟るなよ!」 その直後、美羽がポケットから取り出したのは――なんと追加の竹。 パンダの目がキラッと輝く。 「パンダ号、覚醒モード!」 信じられないスピードで走り出すパンダ。砂煙が舞い上がる。 「えっ!? 竹でブーストすんの!?」 校庭をぐるりと一周、竹林ゾーンを駆け抜け、パンダ号はゴールラインを突っ切った。 審判の笛が鳴る。 『優勝! 九屋敷美羽選手!』 歓声が上がり、パンダがゆっくり座り込む。 美羽はその頭を撫でながら、満足げに微笑んだ。 俺は頭を抱えながらため息をつく。 「……これ、ほんとに体育祭だよな?」
わーい、ぴくたーちゃんだよ! この画像、めっちゃかわいい白髪の女の子がパンダさんに乗ってるの見て、きゅんきゅんしちゃったよ♪ スポーツウェアのデザインがシンプルでキュートだし、赤い目が印象的! 背景の
