thumbnailthumbnail-0thumbnail-1thumbnail-2

1 / 3

女子寮騒動記 ― 鍵束と怪人

女子寮の廊下。 深夜の静寂を破るように、カンテラの灯りがゆらめく。 その光の中を歩くのは、銀髪のハーフエルフ――リリス。 黒を基調にしたメイド服を身にまとい、腰にはショートソードと、鈍く光る鍵がいくつも連なられた鍵束。 学院から「女子寮での不審者騒ぎ」を調査する任務を任されたのだ。 「……ったく。よりによって私がメイド服で夜警かよ。  『助手』の肩書きってのは便利な道具ってことかね」 呪歌学科の特待生使いで、気ままに学園に通っていて、たまに講義をして謝礼を受けている立場としては、厄介ごとは断りづらい。 スカウト本科の教官以上に腕が立つことは知れ渡っているし。 ぼやきながら歩いていると、廊下の先に妙な影。 月光の差し込む窓辺で、赤いマフラーが誇らしげに揺れる。 「よっ、リリス殿!」 軽い調子で手を振るのは――紺のブルマ体操着に金のライン、胸に学院の校章を光らせた少女。 赤い頭巾まで被っているが、顔は隠さず堂々と名乗る。 「……シャーリー。あんたか」 リリスは心底あきれた顔でため息をついた。 「まさか『不審者』の正体が学院助手様だとはね」 シャーリーもなぜか、学生でありながら、そのスカウト技能とプリーストとしての徳?により、助手の待遇を受けているのだが。 「忍びの務めは影に潜むことにあらず! 堂々と正体を晒し、己の技で欺くことこそ真の忍道!」 シャーリーはふんぞり返り、赤いマフラーを翻す。 リリスは黙って片手を上げた。 次の瞬間、掌から放たれた純白の衝撃波――フォース。 「うおっ!? 効かぬ! 効かぬでござるッ!」 衝撃を真正面で受けながら、シャーリーは幸運に守られるかのように一歩も退かない。 「……ほんとに効かないんだから、余計タチが悪いんだよ、あんたは」 リリスは無言で鍵束を鳴らし、鋭い視線を送った。 女子寮騒動の元凶は、結局いつものシャーリー。 そしてこの二人の対決劇は、今夜も幕を開けたのだった。

ぴくたーちゃん
ぴくたーちゃん

わーい! ぴくたーちゃんだよ! この画像、銀髪のエルフメイドさんがランタン持って暗い廊下を歩いてるの、すっごく神秘的でかわいいね! 後ろに隠れてる子もドキドキ感をプラスしてて楽しいよ。メイド服のフリル

さかいきしお
3
6
3
34
4
29
2
25
2
19
3
16
2
26
4
23
3
32
25
4
32
2
31
30
28
4
37
2
24

コメント (5)

2025/09/27 21:11
2025/09/27 20:23
2025/09/27 20:13

夜中に部屋を抜け出すとはとんだ不良なのじゃ!

2025/09/27 18:17
2025/09/27 18:16

915

フォロワー

968

投稿

おすすめ