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EDEN
遠い未来の動物園、ありとあらゆる生命を育んでるのですが 「ニンゲン」は絶滅危惧種だったので、メスしか育成できてません オスの自然繁殖個体はとっくに絶滅していました それは仕方ない話 遺伝子が欠損を繰り返す中、性染色体の中でもY染色体はX染色体の1/3しか存在しないから、X染色体が対話補完で生き延びる中、Y染色体はどんどん欠損を繰り返していて、そのY染色体を持つ個体こそオスだったからです この世界の知的生命体はオスの染色体から適宜オスの染色体を再生させるにとどめていました なぜなら、雌雄揃ってしまうと、繁殖力が高い生命なのであっという間に個体数が爆発的に増えるからです 動物園で飼われている「ニンゲンのメス」はかつて地上を席巻した種族とは思えないほど知性に乏しく、奔放に暮らしています しかし、時折「尋常じゃない繁殖力」を持った危険な生命の片鱗を見せます 同性同士でも構わず生殖行為の真似事を始めるのです 元々人間の女性と同様、際限のない快感に委ねることができるので彼女たちも長い時は日が出ている間ずっと、気に入ったパートナーとお互いの快感を高め合う、疑似生殖行為を行っています しかも、発情期が無い生命なのでほぼ毎日、そこかしこで発情の声を響かせています 時には、食事として与えられた果物を食べてる最中でさえ行っているのです これを見た知的生命体の科学者は 「やはり人間再生計画は白紙に戻すべきだ」と判断しました ニンゲンに、この地球を、乗っ取られない為に
