母、過去を思い返す 〜敗北(元)魔法少女、その後……
優菜(ゆな)( →画像参照,元魔法少女)「このお墓はね、母さんが昔……昴(すばる)が産まれるずっと昔にただ『怪人だった』と云う理由だけで母さんが命を奪った人のお墓なの……何も悪い事してなかったのに一方的に殺した……」 優菜「あの頃の母さんは……母さんだけじゃなく魔法少女の子達……だけじゃない、地球の人間はね……みんな耳当たりの良い言葉を何にも考えず鵜呑みにして思考停止して他の世界から来た人達に取り返しのつかない酷い事をしていたの……て、昴は『知っている』か……昴は昴として産まれて来る前は父さん( ←最強怪人の事)の師匠で加護を授けてた女神様だったから」 優菜「いつしか魔法少女の子達には“神罰”が下って何もかも失ってしまった……昴が知っての通り母さんも報いを受けて一度何もかも喪った……母さん以外の魔法少女だった子達は今もその報いを受け続けている……この先も……死んでも永遠に報いを受け続ける……」 優菜「このお墓、父さん( ←夫である最強怪人)に教えてもらったんだ……偶にこうして手を合わせに来てるの」 昴(優菜と最強怪人の実娘,戦乙女『スヴァトギュート』の転生体)「(心の声)おふくろ、今日が母の日と云う事を完全にわすれてるな……忘れてなくても母の日をやる空気じゃ無ぇな」 黒猫『ベイグル』(魔猫,優菜の眷属で昴の小さな兄貴分)「(心の声)その墓が前世の俺の墓なのは永遠に黙ってよう」 ベイグル「『ベイグル』になってから随分と経ったなあ……母ちゃん(母親)は……もう寿命か……妹達はどうしてるだろう?………会いたいけど会ったところで……」 ベイグル「(優菜&昴の母娘を見つめて小声で)それに今の俺の家族は……なんだよな……俺の大切な家族……」