超極大デンジャラスフルーツパフェDX
今日、店にお嬢様のような女子高生が一人でやってきた。 注文したのは『超極大デンジャラスフルーツパフェDX』だ。 店長のセンスのないネーミングは別として、その大きさは本物だ。 過去多くの人がチャレンジしたが、一人で完食した者はいない。 再度確認したが、これで良いという。 SNSに投稿するなど、お嬢様の道楽なのだろう。 作るのも、出すのも一苦労。 テーブルまで運んだが、彼女の身体ほどある。 立たないと食べられないレベルだ。 笑顔で「ありがとうございます」と言った彼女は、 スマホで撮った後、美味しそうに食べ始めた。 すぐ音を上げると思っていたが、ペースが落ちる様子はない。 その上幸せそうに食べており、こちらも嬉しくなるぐらいだ。 そして、最後までペースが落ちることなく、食べ切ってしまった。 あの身体のどこにあのパフェが入ってしまったのか… 会計を済ませ、笑顔で「ごちそうさまでした」と告げた彼女は、 足取り軽やかに店を出て行った。 にこにこ満足そうな顔だったのが印象に残っている。 私は白昼夢でも見ていたのだろうか。 だが、テーブルに残った空のカップが現実だと告げていた。 考えるのはやめよう。常識外の人間は必ず居るのだ。 ――あるベテラン店員の手記より ----- ※Bing Image Creator→[SD1.5][i2i]Tiled Diffusion(x1.5)+ControlNet(Tile)