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海の底に、宇宙がありました
海の底には、 まだ誰も知らない洞窟があるそうです。 ダイバーは青い水の中を潜り、 暗く細い岩の隙間を、ゆっくりと進んでいきました。 洞窟の奥へ進むほど、 壁には不思議な結晶が増えていきます。 青く、紫に、淡く瞬きながら、 まるで「こちらへおいで」と呼んでいるようでした。 そして―― 最後の岩陰を抜けた、その先。 ダイバーは泳ぐのを忘れました。 そこに水はありませんでした。 あるはずの海の代わりに、 数えきれない星々と銀河が、 どこまでも、どこまでも広がっていたのです。 巨大な銀河はゆっくりと渦を巻き、 惑星たちはクラゲのように漂い、 星を身体いっぱいに宿した大きなクジラが、 悠々と目の前を泳いでいきます。 ここは海の底なのでしょうか。 それとも、 海の底から宇宙へ出てしまったのでしょうか。 答えを知っている者は、誰もいません。 ただ一匹―― なぜか先に来ていた小さな猫だけが、 当たり前のような顔をして、 星々の中を泳いでいました。 「……君、ここ知ってたの?」 猫は振り返ることなく、 銀河の向こうへ泳いでいきます。 どうやらこの洞窟には、 もう少しだけ先があるようです。 🌊💎🌌🐋🐱✨
