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アイピク島活編 第十一話 「これでお揃いですね」と「普通じゃない」

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2026/08/14 15:54
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# 彩葉の日記 11日目 ### 「これでお揃いですね」 今日は玄葉さんに、ずいぶん質問されました。 水の探し方とか、食べられるものとか、火の扱いとか。 それから、この杖のことまで。 > 「その知識、どこで覚えた?」 って聞かれたんですけど……。 …………。 どこでしょう? この島に来てから、必要だったからやっていただけというか。 こうしたらできそうだなーって思ってやったら、意外とできたというか。 そう説明したら、玄葉さんの顔がどんどん難しくなっていきました。 そんなに変かな? それから今度は、私の髪と目について聞かれました。 赤と金の髪の筋。 赤と黄色の目。 > 「生まれつきなのか?」 …………。 たぶん? そう答えようとしたら、 > 「なぜそこで悩む。」 って言われました。 そして、 > 「君自身、自分のことをどれくらい知っている?」 って。 言われてみると……。 私、自分のことなのに知らないことが結構あるのかもしれません。 でも、もっと玄葉さんを驚かせてしまったのはそのあとでした。 手のひらをこうして。 ちょっと集中して。 欲しいものを思い浮かべると―― ぽんっ。 小さなものなら作れるんです。 私はずっと、そういうものだと思っていたんですけど。 玄葉さんが固まりました。 > 「…………。」 あれ? > 「玄葉さん?」 そしたら突然、 > **「そんな力、普通の人にはない!」** って。 ええっ!? **そうなんですか!?** そう言ったら、 > **「なぜ君が一番驚く!?」** って怒られました。 …………普通って難しいですね。 ちなみに大きなものは作れません。 手のひらに乗るくらいまで。 家とか、大量の食べ物とかが作れたら便利だったんですけどね。 残念。 それで、ふと思いました。 物が作れるなら―― ちょっとくらいなら、玄葉さんにもできるのかなって。 > 「やってみますか?」 って聞いたら、ものすごく警戒されました。 失礼な。 ちょっとだけですよ? ほんの、ちょっとだけ。 髪に触れて、こんな感じかなーって思いながら力を使ってみたら……。 できました。 黒い髪には、青と緑。 目も、深い青と鮮やかな緑。 それから、三つ編みも一本。 私とまったく同じじゃない。 でも、どこか似ている。 玄葉さんが水面に映った自分を、ずっと見ていました。 もしかして怒ったかな……と思ったんですけど。 > 「……悪くない。」 って。 ふふ。 玄葉さん、それ気に入ったときに言うんですね。 私は赤と黄色。 玄葉さんは青と緑。 白と黒。 違う色なのに、ちょっとだけ同じ。 だから、 > **「これでお揃いですね。」** って言いました。 玄葉さんは少し照れていました。 ……たぶん。 今日、ひとつ分かったことがあります。 私は普通じゃないらしいです。 でも―― **玄葉さんとお揃いになれたので、今日はそれでいいことにします。** ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー # 玄葉の日記 2日目 ### 「普通じゃない」 今日も彩葉が日記を書いている。 なので私も書く。 …………別に真似ではない。 記録することに意味があると判断しただけだ。 たぶん。 今日は彩葉について、いくつか聞いた。 以前から疑問だった。 あの子はこの島へ来るまで、サバイバルの経験などほとんどなかったらしい。 それなのに水を探せる。 食べられるものを判断できる。 火を扱える。 道具まで自作する。 覚えるのが早い、というだけでは説明できない気がする。 だから聞いた。 > 「その知識、どこで覚えた?」 答えは―― **本人にもよく分からない。** …………余計に分からなくなった。 それだけではない。 白銀の髪に、赤と金。 左右で色の違う、赤と黄色の瞳。 本人に生まれつきなのか聞いてみた。 悩み始めた。 なぜ自分の身体について聞かれて悩むんだ。 思わず、 > 「君自身、自分のことをどれくらい知っている?」 と聞いてしまった。 だが。 考えてみれば、他人のことを言えた立場ではない。 私は昨日より前の自分を何一つ知らない。 彩葉は自分について知っているようで、知らない。 私は最初から何も知らない。 …………似た者同士なのかもしれない。 そう思っていたら。 彩葉が手のひらから物を作った。 …………。 待て。 それは話が違う。 光が集まり、何もなかった場所から物が現れた。 本人は当然のような顔をして、 > 「こういうの。」 と言った。 だから教えてやった。 > **「そんな力、普通の人にはない!」** すると、 > **「えっ!? そうなんですか!?」** と驚いた。 なぜ君が一番驚く。 どうやら彩葉にとって、自分の能力はあまりにも当たり前だったらしい。 幸い、何でも作れるわけではない。 大きさは手のひら程度。 大量の食料や家を出せるわけでもない。 それなら、この島で生きる意味まで失われることはないだろう。 …………問題はそのあとだ。 彩葉が私を見た。 嫌な予感がした。 > 「やってみますか?」 やはり嫌な予感しかしなかった。 止めるべきだったと思う。 気づけば髪に触れられていた。 光が見えた。 そして―― 私の姿が変わった。 黒い髪はそのまま。 そこへ青と緑の色が加わった。 瞳も青と緑。 もみあげには細い三つ編み。 水面に映った自分を見た。 これが以前の私と似ているのか。 それとも、まるで違うのか。 私には分からない。 比較するための「以前の私」を覚えていないからだ。 でも。 彩葉が隣に立った。 白銀に赤と金。 赤と黄色の瞳。 片側の三つ編み。 そして私を見るなり、嬉しそうに言った。 > **「これでお揃いですね。」** …………お揃い。 妙な言葉だ。 私は自分が何者なのかさえ分からない。 過去もない。 名前だって昨日もらったばかりだ。 それなのに。 玄葉という名前ができて。 今日は、この姿になった。 どちらも―― **彩葉からもらった。** そう考えると、不思議と嫌ではなかった。 だから、 > 「……悪くない。」 と答えた。 すると、 > 「また言った!」 と怒られた。 …………。 何が悪い。 気に入ったのだから仕方ないだろう。 ただ、一つ気になる。 彩葉は、自分を普通だと思っている。 だが、どう考えても普通ではない。 あの知識。 異なる色の瞳。 髪の色。 そして創造する力。 **彩葉。** 君は一体、何者なんだ? …………。 もっとも。 それを知りたいと思っている私自身が、 **何者なのか分かっていないのだが。**          ――玄葉          日記、二日目。

Pictor-chan
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わー!このイラスト、黒髪のクールな男の子がめっちゃカッコいいね!森の背景の色合いも綺麗で、細かいディテールまでしっかり描かれてるよ。全体の統一感もあって72点くらいの安定感!かわいさやオリジナリティは

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