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蒼穹のフロンティア【蒼き鼓動の、その先に………】
重厚な扉が閉じられた瞬間、舞踏会の音楽は遠い世界のものとなった。 アリシア・ヴァレンタイン は、深い青のカーテンに囲まれた部屋の中央で立ち尽くしていた。 シャンデリアの柔らかな光が、蒼いドレスの宝石を静かにきらめかせる。 その背後で、グロフィス・ラングレー がゆっくりと歩み寄る。 「なぜ私をここへ連れてきたの?」 問いかける声には、わずかな緊張が混じっていた。 グロフィスは答えず、ただ真っ直ぐに彼女を見つめる。 その蒼い瞳には、戦場で幾度となく交わしたあの鋭い光が宿っていた。 アリシアが一歩下がる。 しかし次の瞬間、背中に柔らかな感触が触れた。 そこがベッドの縁だと気づいた時には、すでに逃げ場はなかった。 グロフィスは彼女の両脇にそっと手をつき、静かに身を乗り出す。 威圧するようでいて、触れ方は驚くほど慎重だった。 至近距離で見つめ合う二人。 互いの吐息が触れ合い、心臓の鼓動だけがやけに大きく響く。 アリシアの頬がわずかに熱を帯びる。 「……こんなことをして、どうするつもり?」 グロフィスの唇が、ほんのわずかに笑みを描いた。 「お前の目を見て、確かめたかった。」 「次の戦いで、俺を倒す覚悟があるのか。」 その言葉に、アリシアの瞳から戸惑いが消える。 代わりに宿ったのは、鋭く燃えるような決意だった。 彼女は真っ直ぐにグロフィスを見返す。 「当然よ。最後に勝つのは――私。」 静かな沈黙。 そしてグロフィスの表情にも、満足そうな笑みが浮かぶ。 「……それでこそ、俺が追い求めてきた相手だ。」 敵であり、宿敵であり、互いの力を最も引き出す唯一の存在。 柔らかなベッドの上で至近距離のまま見つめ合う二人の間に流れていたのは、甘い空気ではなく、次の戦場で再び激突することを確信した戦士たちの静かな高揚だった。 この夜、二人の鼓動はかつてないほど近くで重なり合い、そして同じ結論へと辿り着く。 ――この宇宙で、最後まで立っているのは、自分だ。 ep:1『蒼き瞳が交差する夜 ― 宿敵たちの舞踏会 ―』はコチラから ↓ https://www.aipictors.com/posts/747329 ep:2『耳元の宣戦布告』はコチラから ↓ https://www.aipictors.com/posts/747786
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