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【ハイヒール】悪逆ハイヒールレスラー!フィジカル大ピンチ!
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「ヒーレスッ!」 ヤバーイが現れたという商店街に着いた時、既に怪人は暴れていた。見たところ、ハイヒールを履いた覆面レスラー・・・かな。 「そこまでだよ、ヤバーイ!私たちが相手だ!」 ロジカル・フィジカルと一緒に怪人に立ち向かう。すると怪人はクイクイとアメリカ式手招きジェスチャーをして『かかって来いよ』と言わんばかりに挑発してきた。 「ふん、見たところ小細工を弄せず肉弾戦を行うタイプと見えるな。ワレの一撃を受けて耐えられるか!」 フィジカルが勢いよく怪人に殴り掛かった。怪人は胸板でその拳を受け止め、数メートル後ろに後ずさったけど、バラバラにならずに耐えた! 「オイオイ、マジかよあいつ。フィジカルのパンチに耐えやがった!」 「だが効いているぞ。畳みかければ・・・ヌ?」 「な、何か様子が変だよ?」 怪人の筋肉が一回り大きく膨れ上がって、見るからに凶暴そうにパワーアップしちゃった!これ、どうなってるの!? 「フフフ、かかったわねマジカヨ!怪人『ハイヒールレスラー』は覆面レスラーの特性を受け継いでいて、相手の攻撃を受けて耐えるのが得意なのよ!そして受けた攻撃が強ければ強いほどパワーアップするわ!」 いきなりバラバラヴァーが現れた!靴屋さんから新品のハイヒールを履いて出てきたあたり、もしかして盗むために怪人をけしかけたのかも。ひどい! 「まぁ、元々パワーはあの通り高いんだけどね」 バラバラヴァーが指差した先には・・・お腹をハイヒールで踏まれて風穴が開いている人、頭を踏みつけられて首から上が無い人、うずくまった背中に無数の穴が開いた人・・・何人も殺されてた。な、なんて事を・・・! 「フフフ、お子ちゃまには刺激が強かったかしら!安心なさい、あなたたちも同じ目に遭わせてあげるわ!行きなさい、ハイヒールレスラー!」 「ヒーレスッ!」 ハイヒールレスラーが鋭い蹴りを浴びせてくる。私とロジカルをかばってフィジカルがガードしたけど、腕からぽたぽた血が垂れてる。 「ヌゥ・・・ワレの力を上乗せしたというのか!」 「クソッ、ヤベェな。迂闊に攻撃すりゃ逆にパワーアップさせちまうって事かよ!」 「氷魔法で凍らせようにも、多分あんなパワーじゃ簡単に突破されちゃうよ!」 ハイヒールレスラーの連続キックに、フィジカルは防戦一方。でもどんどん押されてる。早く何とかしないと・・・。 「ぐぁっ!」 フィジカルがついに蹴りをまともに喰らっちゃった!地面に倒れたフィジカルを、ハイヒールレスラーが思いっきり踏みつける! 「ぐぅぅぅうーーーっ!!!」 「ヒーレスッ!」 「フフフ、無様ねマジカヨフィジカル!ハイヒールレスラー、頭を踏みつぶしてやりなさい!」 ハイヒールレスラーがフィジカルの頭にハイヒールをあてがった。すぐにめりめりとフィジカルの頭にハイヒールがめりこんでいく。 「ぎゃああああーーーっ!!!」 「クソッ、仕方ねェ!リリカル、一回攻撃してあいつをぶっ飛ばさねぇとフィジカルが死んじまう!」 「うん!リリカル・ファイアボール!」 「ロジカル・メテオライト!」 ハイヒールレスラーに攻撃魔法を撃ち込むと、ハイヒールレスラーはそれを受けて吹き飛んだ。でもすぐに起き上がって、またパワーアップする。 「フフフ、どうやら一撃でハイヒールレスラーを倒すほどの攻撃が出来ないようね!勝負あったわ!」 確かに、私じゃパワー不足。ロジカルも苦々しい顔してるし、フィジカルも大怪我。これじゃ勝ち目なんてないよ。 「せめてクリティカルがいてくれたら・・・」 「フフフ、クリティカルがいたところで無駄よ。あんな小さなナイフじゃ、ハイヒールレスラーの筋肉の鎧を貫けやしないわ!」 「確かにそうね。でも、こっちはどうかしら」 涼やかな声。そして吹き抜けた一陣の風。ナイフを手にしたクリティカルがそこに現れていた。 「あら、来たのねクリティカル。でもあなたでもハイヒールレスラーは倒せないわよ!」 「もう使い物にならなさそうだけど?」 クリティカルが指差したのはハイヒールレスラーの顔。その顔を覆っていた覆面が、ぱっとバラバラに切り裂かれて風に散った。 「ヒーレスッ!?ヒ、ヒー!」 ハイヒールレスラーは激しく動揺して、みるみる筋肉もしぼんでいく。 「やはりね。覆面レスラーの特性を受け継いでいるのなら、覆面を剥ぎ取られた時点でレーゾン・デートルを失う・・・最早、ただハイヒールを履いただけの男ね」 「ひ、卑怯な!覆面レスラーの覆面を狙うだなんて、反則よ!」 「汚ねェなさすが忍者きたねェ」 淡々と告げるクリティカルに、ヒステリックな声を上げるバラバラヴァーと呆れるように言うロジカル。でも確かに、ハイヒールレスラーはかなり弱体化したみたい。 「卑怯?汚い?これは試合じゃなくて殺し合いよ。どんな手を使おうが勝てばいいの。ロジカルだって、この前怪人に爆薬を飲ませてアジトに帰らせてから爆殺したじゃない」 「あれロジカルの仕業だったのね!?あの後私はソックスカンクの凶悪な悪臭を消すための超強力消臭剤を開発する羽目になったのよ!」 「あーうるせェうるせェ過ぎた事をグチグチ言うんじゃねェよバラバラババア」 「バラバラヴァーよ!」 ロジカルとバラバラヴァーが言い争いを始めたところで、クリティカルはハイヒールレスラーにナイフを突きつけた。 「あとはじっくり料理するだけね。あなたが散々他人にしてきたように、穴だらけにしてあげるわ。クリティカル・ダークネスカービング!」 クリティカルがすごい勢いでハイヒールレスラーの周りを跳び回り、無数のナイフ攻撃を繰り出す。それはまるで黒い嵐のようにハイヒールレスラーを飲み込んでいった。 「ヒー!ヒー!ヒー!」 ハイヒールレスラーの悲鳴がしばらく聞こえていたけど、やがてそれも無くなり。クリティカルが動きを止めた頃には、辺りはすっかり血まみれ。足首から先が入った一足のハイヒールだけが、怪人のいた痕跡になっていた。 「キー!覚えてらっしゃい、次はこうは行かないわよ!」 捨て台詞を放って消えたバラバラヴァー。クリティカルもいつの間にかいなくなってた。 「終わったけど、人が殺されちゃったね・・・」 「クソッ・・・アニメのようにはいかねェよな、やっぱ。もうヤバーイのせいで何人死んだんだよ・・・」 「ワレらの力不足を痛感するな・・・」 クリティカル、どうして最初から手伝ってくれないんだろう。ハイヒールレスラーの特徴を知ってたって事は、多分私達より先に来て様子を窺ってたはずなのに。 「・・・もっと知らなくちゃいけない事がいっぱいあるんだ。クリティカルの事も、ヤバーイの事も」 ヤバーイの事を私達以上に知ってる人なんてそういないだろうから、とりあえず今度友達みんなにクリティカルの噂を聞き込みしてみよう。
カメラマン早渚凪の世界で放送されているニチアサ魔法少女アニメのお話です。 魔法の力を手に入れた中学生『マジカヨ』たちは平和を守るため、異世界からやって来た悪の組織『ヤバーイ』との戦いに身を投じます。
