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閃光のミラージュ 番外編【破筆の一撃(ブレイク・ストローク)】
空気が裂ける。 次の瞬間、地面が爆ぜた。 紫苑は肩に担いでいた“それ”を振り下ろす。 武器の名は――巨大鉛筆。 普通なら落書きに使うだけの道具。 だが彼女の手にかかれば、それは戦場を刻む槍になる。 「線を引くなら―― 派手な方がいいよね」 振り抜いた瞬間、黒い芯が地面を貫き、爆ぜた岩と火花が空へ舞う。 まるで世界そのものに太い線を描くように。 敵の群れが動きを止めた。 誰もが理解したのだ。 この武器は“筆記具”ではない。 運命を書き換えるペン先だと。 紫苑は軽く肩を回し、巨大な鉛筆を再び構える。 空気に残るのは、破壊の余韻と、まだ描かれていない次の一線。 ――戦場というキャンバスに、紫苑は今日も“豪快な線”を引く。
