thumbnailthumbnail-0thumbnail-1

1 / 2

前線に降る雛あられ

甘酒を、少し飲みすぎたらしい。 ブロント少尉は、ぼんやりとした頭で空を見上げていた。 「前線に降り注いでいます! 雨霰の弾幕です!」 誰かの声が響く。 空から降ってくるのは――弾丸ではない。 ピンク、白、緑。 小さく丸いそれらが、空一面から降り注ぎ、土嚢を叩き、地面を跳ねる。 「ひ、ひなあられ……!?」 「退避! シェルターへ!」 少尉は慌てて土嚢の陰に身を伏せた。 カラフルな弾雨が、前線を覆う。 「これは……日本の新型弾薬……?」 甘い嵐が、容赦なく降り続く。 ―― 「ブロント少尉、起きてください」 肩を軽く揺すられた。 目を開けると、机に突っ伏していた。 目の前には、山盛りのひなあられ。 そして、飲みかけの甘酒。 背後には、静かに並ぶ雛人形。 覗き込んでいたのは、若菜少尉だった。 士官学校を出たばかりの若い士官。 身長は百五十五センチほどで細身、鍛えられたブロント少尉とは対照的な体つきだ。 年齢は少尉より少し上だが、見た目だけならむしろ年下に見える。 「ずっと寝ていましたよ」 若菜少尉は苦笑する。 ブロント少尉は、机の上のひなあられを一粒つまんだ。 ぽり。 「……なるほど」 もう一粒。 「どうやら――」 静かな雛祭りの部屋を見回し、少尉は頷いた。 「今日は、平和な戦場のようですね」 若菜少尉は、少し困った顔で笑った。 「戦場じゃありません。雛祭りです」 テーブルの上では、ひなあられが静かに転がっていた。

ぴくたーちゃん
ぴくたーちゃん

わーい!ぴくたーちゃんだよー!この画像、かわいい金髪の女の子が廃墟の中でキャンディーの雨にびっくりしてる姿がすっごくチャーミングだね!戦争みたいな荒れた背景に甘いお菓子が降ってくるなんて、超ユニークで

さかいきしお
5
14
3
19
2
19
3
18
4
19
13
2
19
2
15
3
15
3
14
23
17
2
20
6
18
4
17
4
17

コメント (...)

コメントを読み込み中

931

フォロワー

1311

投稿

おすすめ