1 / 2
サバイバル仕様・三色装甲
浜辺で、少尉は巨大な菱餅を構えていた。 三色。 桃、白、緑。 一辺五十センチ超。背面に金具付き取っ手。 「よし……いけるかな」 棒を構える。 「はっ!」 ぶよん。 「……うん、思ったより吸収する」 少尉はちょっと楽しそうだ。 もう一度打つ。 ぶよん。 「これさ、いざって時に食べられるの、強くない?」 その瞬間。 空間が縦に裂けた。 光が走る。 どさどさどさっ。 「うわ、砂!」 緑のポニーテールが跳ねる。 金縁緑のマント。 ブレザー、緑の二重ライン。 腰に大ぶりの牛刀。 チェルキーは砂を払う。 「ここ、アイピク島だよね」 顔を上げる。 少尉と目が合う。 一瞬、止まる。 「……なにしてるの?」 少尉、にこっと笑う。 「久しぶり、チェルキー。去年の秋ぶり?」 「うん。で、なにしてるの?」 「盾」 「見れば分かるよ」 チェルキーが近づく。 巨大三色を見上げる。 「……これ、餅、菱餅?だよね?」 少尉、少し誇らしげ。 「うん。でね――」 すっと姿勢が変わる。 声が低くなる。 「多層構造。粘性素材。衝撃分散機能を確認中」 ぶよん。 「非常時には可食。補給線不要。合理的」 チェルキー、無言。 「……口の端、緑ついてるよ」 少尉、素に戻る。 「え、うそ」 指で拭う。 「あ」 一拍。 「こら!!」 声が浜辺に響く。 「食べ物で遊んじゃダメだよ!」 「遊んでないよ! 試験!」 「さっき“いけるかな”って言ってたよね?」 「それはテンション」 チェルキーは菱餅を片手で持ち上げる。 軽々と。 ぶん、と振る。 空気が鳴る。 「……盾としては悪くないけど」 どすん、と砂に置く。 「ダメ」 「えー」 「まず再会でしょ?」 チェルキーは少尉を見上げる。 「ちゃんと会うの、久しぶりなんだからさ」 少尉は少しだけ照れたように笑う。 「うん。元気そうでよかった」 「そっちこそ」 波音。 甘い匂い。 裂け目が閉じる。 少尉が、そっと菱餅の角を拾おうとする。 「置いて」 「……はい」 遠くで、どこかで、 うぷぷ。 チェルキーがため息をつく。 「とりあえず、それ片付けよ。話はそれから」 「了解――」 少尉がわざと姿勢を正す。 「祭事即応型多機能盾の――」 「やらなくていいから」 「はーい」 浜辺に三色の巨大盾。 再会は、甘くて、ちょっと怒られて始まった。
わーい!ぴくたーちゃんだよー!この画像、ポニーテールの金髪の女の子が剣と盾を持ってビーチでポーズしてるの、すっごくかわいいね!軍服みたいな服装とトロピカルな背景の組み合わせがユニークで、元気いっぱいな
